OW備忘録

Overwatchの戦略など、思い付いたことを書き残しています。

勝つために負けるという選択肢

どうも、五十鈴エルフです。

最近、やっとまじめにエイム練習を始めてようやく照準を見失うことがなくなってきて成長を感じています。ルシオに甘えるのは良くないですね。

今回の記事は意志疎通ができる、チームVCもしくはパーティである場合に使える戦略です。自分もまだまだですが、残り時間、相手のult状況を上手く把握、コントロールできれば最大限に活かせる戦略だと思うので、ぜひ研究してみてください。

 

<勝つために負けるという選択肢>

今回紹介するのはアサルトマップ、特にBポイントでの作戦の一つです。

アサルトBは相手のリスポーンが近く、Aでできたようなリスポーン時間を使った波状攻撃が通用せず、ultを一気に投入しての殲滅で突破という形がセオリーです。しかし、相手もカウンターのために全力で応戦してくるので一筋縄ではいきません。相手もultカウンターには敏感になっているので、しっかり返されることが多いと思います。

そこで、ult合戦で勝つという手を一度捨ててみましょう。2回も3回もやって無理なら何回やっても一緒!同じことを繰り返して相手のミスを待つのは非効率的なので、思い切って別の作戦を使った方があっさりいくことがあります。

この作戦で必要なものは、味方と相手のultが拮抗している状況少なくとももう1回はリスポーンできる時間意志疎通の手段です。まずポイントに入る前にポイントで使うultを決めておきます。このとき、注意してほしいことは、とっておきは残すという点です(D.vaの自爆を残すという意味ではありません)。サウンドバリアやホールホッグなどどちらかというとult自体の火力・脅威度は低めのものを使うといいと思います。

もう一つ大事な注意があり、これがこの作戦の根幹を成しています。使うultを決めると同時に「他のultは使わない」ことを約束するということです。例えば、サウンドバリアとホールホッグだけを使うと決めたらポイントに入ったときにグラビトンサージが飛んできたとしても心頭滅却はしませんし、ナノブーストハルトに対してアースシャターもしませんし、むしろもし相手が持ってそうなら盾外して気持ちよく撃たせてあげたらいいと思います。

このような展開に持っていくことがこの作戦の肝です。

サウンドバリアをかけてホールホッグにスピードブースト→相手をそれに合わせてサウンドバリア→アースシャター→ナノタクティカルバイザー→攻撃側全滅・・・

サウンドバリアを使った場合の相手のカウンターの手として合理的かなと思う手を考えてみましたが、仮にこれだけ使いこんでくれた場合、相手のultは残り2つ、メタ編成なら残りは自爆とホールホッグでしょうか。一方、味方のultは4つ。しかもラインハルト勝負の特大のアドバンテージ、アースシャター差まで作り出せています。次の当たりはこのult差を存分に使って相手を圧倒できるでしょう。

さて、ここまで空想の世界でコマを動かしてるだけなので、「ほんまにそんな上手こといくんか?」と思われるかもしれません。ここで思い出してほしいのがこの作戦はあくまで殴り合いでらちが明かないときに使う・・・つまり殴り合いのult合戦の後に使う作戦だということです。相手からしたらそれまでのult合戦の経験から(意識していなくても)お互いにultをぶつけ合う戦闘を想定しており、ultでultを潰すという戦いに持っていこうとします。おそらく、「しまった・・・」と思うのは全滅後、防衛側のスカスカのult状況を見て次の防衛のプランを立てるべく「相手ult何持ってるっけ?」と思い返した時でしょう。

この作戦の大事なことは最低限のプレッシャー(ultに限りません)で最大限相手のultを引き出すということと、作戦決行のタイミングです。これを間違えてしまうと逆効果、むしろ相手のultゲージをためさせてしまうことにも繋がりかねないので、相手もばっちりultを持っていて突破は難しいだろうなという状況を狙っていきましょう。

 

今回は戦闘スキルから外れて、作戦について紹介してみました。オーバーウォッチではポジショニングやultコンボなど局地戦で敵を倒すことに直接関わる戦闘スキルやその場その場の判断についての研究は盛んに行われている一方で、頭脳戦というにはおこがましいですが、相手を罠にハメて有利な状況をもぎ取るような戦略についてあまり研究されていないような印象を受けていたのでこのような記事を書いてみました。

こんなことを言っておきながら他に色々なレパートリーを持っているわけでもないので自分自身も研究不足を感じています。もしよかったら色々なアイデアを教えていただければと思います。

以上です、ありがとうございました。

試合の効率化

どうも、五十鈴エルフです。

ちょっと予定が色々あってなかなか更新できませんでした・・・。

今回の記事は我々ダイヤモンド後半~マスター前半あたりのプレイヤーとマスター後半~グラマスのプレイヤーの戦い方で差を感じることについての記事です。ただ、基本的なので色んな人に意識してほしいです。よかったらこの記事をきっかけに立ち回りを色々考えてみてください。

 

<試合の効率化>

オーバーウォッチの主にライバルマッチでは我々は常に時間と戦っています。コントロールマップであれば時間経過は勝敗に直結しますし、アサルト・ハイブリッドマップでの残り時間1秒と0秒の差はたかが1秒の違いでも全く違うものです。

今回は時間の使い方に関連して、徹底的に無駄を省いてより効率的に試合を運ぶということについて考えてみましょう。ここでは「攻撃の効率化」「防衛の効率化」について考えます。

 

・攻撃の効率化

攻撃側は相手よりも早く拠点を奪取する、もしくは目標をゴールさせることがアドバンテージになります。では、攻撃側ではどのような無駄を削減することができるのでしょうか。

まず第一の無駄は「拠点に関与しない時間」です。

例えば、アサルトマップでは大体キャプチャーポイントに入る前に門があります。ここでどっしりと構えたままストップ・・・3分経過・・・、といったような絶望的に無駄な時間の使い方をしてしまっている例は主にヴォルスカヤインダストリーやキングスロウなどで皆さん経験済みかと思います。他にも、いわゆる有利ポジションの取り合いをしかけたものの膠着状態のまま試合終了といった試合も見かけます。テンプルオブアヌビスAやハナムラBでよくありがちですね。

こうした時間の使い方はほぼ無価値です。相手のultは温存され、時間経過でゆるゆると味方ultがたまり、残り1分で突撃を仕掛けるもultで返されて試合終了というパターンで負けます。では、どうすれば良いのか。根性見せろ!の一言です。相手を一人落として人数有利作ったら突撃?高所取って有利な位置から圧力をかける?関係ねえ行っちまえ真正面!!!というのが節約法でしょうか。アホみたいだと思うかもしれませんが、理由はあります。相手が高所取ってようがポイントに入られたら降りてこないといけないのです。乱戦になって勝てない相手ならどうせお見合いで削り合っても勝てません。それなら無駄にする予定だった3分を使って何回もアタック仕掛けてultでワンチャンを拾う方が合理的だと考えます。

もう1つの無駄は拠点に関与しない時間と似たようなものですが、「戦わない時間」です。要するに、リスポーン時間及びリスポーン待ちの時間です。基本的なことですが、この差が我々とグラマスの戦い方の差だなと常日頃感じています。

乱戦で味方が落とされて人数差を作られたとき、例え最後の一人となっても戦い抜くぞ!という勇ましい気概をお持ちの方。非常に結構ですが、もしかして門でリスポーンした味方が次のアタックを待ってはいませんか?

デスすると攻め側だとリスポーン時間が数秒(8秒くらいだったかな?)+前線への合流に数秒、合わせて十数秒ほどのタイムロスになります。同じようなタイムロスが3回続いたら40秒ほどのタイムロスになります。40秒あればオーバータイムも使いながらラストアタックをすることができます。この差は本当に大きいです。このアタックは負けると察知したらただちに撤退するのが吉です。

きちんと撤退することができれば相手の隙をつくことができることもあります。例えば、A地点奪取の乱戦で味方のラインハルト、ソルジャーを犠牲に相手のラインハルトを倒したとします。この時、残りの4人が生還することができればなんと6対5で次の乱戦を始めることができます。少なくとも乱戦開始の瞬間は人数差ができています。当然のこととしてご存じかとは思いますが、ほとんどの場合A地点争奪のリスポーン地点は攻撃側が近いためこのようなことが起こります。

「行ける!」を察知する力よ同時に「これはあかんわ」を素早く、的確に察知する力も勝つためには必要になります。

 

防衛の効率化

防衛戦に勝つということはどういうことでしょうか。キルすることでしょうか。いえ、違います。極論ですがキルしなくても防衛は勝てます。例えば、相手が完全に戦意喪失してリスポーン地点から出てこずタイムアップしたら勝ちです。「は?」と思うかもしれませんが、とにかく時間切れにさせることが防衛戦の目的です。キルは相手をどかせる手段に過ぎません。

自分でもアホなことを言ってるとは思うのですが、時間切れにさせる、つまり時間を使わせる戦い方をするという考え方は重要です。さっき攻撃側で無駄だと書いた時間の使い方を相手にさせるのです。例えば、乱戦で相手が残り一人になったときにどうするか。あっさり倒してしまうのもいいのですが、よりよい方法はたっぷりじっくり地獄を見せてやることです。時間をかけて、できれば相手のリスポーンが終わった後に倒せればベストですが、そこまで行かずとも、できるだけギリギリまで生かしておけば相手のタイムロスに繋がります。

また、時間を使わせるという点で考えるとultの使い方も自ずと決まってきます。例えば、アースシャター+自爆のコンボは一撃必殺の必殺技として名高いコンボですが、使った際の戦闘時間で考えると十数秒に満たない早さで全滅させてしまうことになります。マルチキルにチームは沸くかもしれませんが、たとえばこのアタックが残り45秒のタイミングだったとしたら、自分であれば相当焦ります。場合によっては負けすらも頭によぎります。先ほども言ったように十数秒で攻撃側が復帰してきます。つまり相手に最後の攻撃のチャンスが与えられてしまうということになります。その上、味方はultを2つ使い、相手はultを使う間もなく全滅してしまっています。使う間もないということは逆に考えれば温存されているということなので、最後の最後で相手にult有利を明け渡してしまった形になりかねません。こうなるくらいなら一撃必殺のこのコンボは温存、その他のultで最悪壊滅まではできなくても、痛手を与えておいて最後の最後にとっておきのコンボでとどめを刺す形にする方が合理的だろうと思います。

 

攻撃側は制限時間内にいかに攻撃を多く仕掛けてできるだけ多くのチャンスを作り出せるか、防衛側はいかに相手に時間を使わせるか、時間を意識したultプランの立て方についても考えてみました。

ありがとうございました。

新環境に向けて:編成の組み方

どうも、五十鈴エルフです。

今回は「どうせなら低レート帯でも実になること書いてみてよ」という声があり、システムの根本であるチーム編成についてまとめてみようと思いました。さらにちょうど昨日、多分自分がせっせとこれから旧環境となる環境の高所論をまとめているその最中に、テストサーバーにアップデートが来たそうで、これから新しい編成を検討する方も多いと思うのでこの機会に編成の組み方、思考の方向性を考えてみました。

 

<新環境に向けて:編成の組み方>

ヒーラーの特性に合った戦い方をしましょうみたいな感じの記事を書いたときにもざーっと紹介しましたが、オーバーウォッチはまだ新しいゲームですが実に多くのいわゆるテンプレ編成が生まれてきました。

「~が・・・って編成使っててめっちゃ強かったらしい!」

というような情報がTwitterやその他様々なところから拡散されて我々アマチュアの中にも環境が形成されていくわけですが、そんな情報をキャッチしてはトレース・・・キャッチしてはトレース・・・を繰り返してはいませんか?そんな方にはぜひ一度編成の組み方を根本から見直してほしいです。色んなお得効果が得られます。

さて、いざ編成を考えるぞ!と言っても無から突然ニョキッと生まれてくるものではありません。考えるための材料が必要になります。様々な材料がありますが、ここではマップと戦術に絞って考えます。

まず、マップについて。マップそれぞれに特徴があって、それに合わせた編成を作る必要があります。例えばウォッチポイント・ジブラルタルは全体的に防衛側の高所からの撃ち下ろしが強力で高所取りを争える機動力のあるヒーローや射程の長いヒーローが強力です。一方ドラドでは中間チェックポイントを除き激戦区において攻撃側に高所有利を取る権利が与えられやすいマップです。このように様々な特徴があるのでマップの理解がまず重要です。例えば相手の高所有利を崩そうとしたとき、リーパーは多くの場合候補外になるでしょう。一方で、アイヒェンヴァルデAのように一気に突撃して乱戦になる上に相手の高所有利要素の少ないマップではリーパーの近距離での暴力的な火力は活きるかもしれません。「とりあえずこれにしとけばええやろ」という編成は無いということは分かっていただけたでしょうか。

 

次に、戦術についてです。大雑把な括りとして3つの枠組みがあります。

・バランス編成

・重量編成

・軽量編成

呼び名はPS3の某ハイスピードメカアクションVにおいての呼び方を使いました。なんのこっちゃさっぱりだと思うので、それぞれの中心になっているコンセプトを紹介します。

・何がきても卒なく対処、それぞれの苦手をカバーし合う

・高い体力と圧倒的な火力で圧殺

・相手のペースを崩して好き放題暴れ回る

といったところです。バランス編成はその名の通りどんなシチュエーションでもマイナーチェンジでなんとかなるというような編成です。例えるならラインハルト・ザリア・リーパー・ソルジャー・ルシオゼニヤッタみたいな感じでしょうか。重量編成は体力・火力に重点を置きます。高ヘルス・高火力・高回復力というようなハイエンド型の編成で相手が何をしようがデコピンで突っぱねて押し潰していきます。例えなくても分かりますね、いわゆる3タンク編成の戦い方です。軽量編成は脆さと引き換えに機動力とピンポイントでの高火力を持ち合わせている編成です。当たらなければどうということはない!各人に超高水準のスキルが要求されますが、それさえあれば強さは先日のJCG Master予選で「Flourish」が証明しています。言うまでもないですがウィンストン・ザリア・トレーサー・ゲンジ・ルシオゼニヤッタみたいな編成ですね。

自分たちはそのマップで何をどうして勝ちたいか、しっかりとコンセプトを決めてチーム全体がそれにあった戦い方をしなければなりません。仮にここで軽量編成にしようと決めたとします。次に考えるのはどこまで特化するかです。重量編成・軽量編成は何かに特化した戦い方をする編成です。こういった編成は最終目標は甘え無し、ヒーロー自体が苦手でもスキルで倒せ!が理想です。ただ、現実はそう上手くはいかないので、どこまでバランスに寄せるか、という点を考える必要があります。ザリアを入れてワンミスをチャラにするか、D.vaを入れて突撃の圧力を上げるか、ファラを入れてもうめちゃくちゃにしてやるか、色んな選択肢があります。ultやアビリティのシナジーなどやりたいこととスキルを天秤にかけて様々な選択肢を検討しましょう。

そして最後に、環境に刺さるの?を考えましょう。ヒーローを色々検討しているときにこれを考えてしまうと先入観が先行して選択肢を狭めてしまいます。はっきり言ってヒーロー自身が弱くなくて、旨みを出しきれる使い手がいればイケます。相対的にではなく、絶対値として「こいつダメだわ」という状態じゃなければ大丈夫です。編成を組むときにここまで手順を踏んで考えて考えて、きちんとそいつ含めて一本筋を通しているならウィドウメイカーでもトールビョーンでもソンブラでもしっかり機能するはずです。いいですか、旨みを出し切れる使い手が使えばのところは大事です。自信を持つことは大事ですが同時に謙虚に生きましょう。

 

さて、ここでダイヤモンドTier以下くらいの人からよく聞くことなんですが、「ディフェンスはジャンクラット安定でしょ。」という考え方。気持ちは分からなくもないですが、それって筋通ってます?というところに疑問を感じます。先に言っておきますが、ジャンクラット批判ではありません。ジャンクラット好きの皆さん槍玉にあげてごめんなさい。例えばジャンクラットは相手が門を越える瞬間から乱戦までのお見合いの時間帯は相手にとって非常に大きなプレッシャーになります。その点において優秀なのですが、残念なことに乱戦になるとフォーカスを合わせづらい(上手い人はできるらしいですが)、ultがたまってもその場ですぐにultを使いづらいといった弱点が露呈してきます。さて、お見合い待たず一気に突撃してきて乱戦になったときのプラン考えてますか?これを考えてるかどうかまでが筋を通してるか否かの違いです。

ここまで書いたことは一見、パーティでのみ考えることができることだと思われるかもしれませんが、このようにいろんな要素を分析・総合して理にかなったピックをすることは野良でも活きます。最初のピックでトレーサーとラインハルトがピックされたとして、サポート狩りとしてトレーサーを差したバランス編成に寄せるか、荒らしをマイルドにしてアースシャターを対策した軽量編成に寄せるかといったようなある程度理にかなったピックと、それに応じた立ち回りをすることができるでしょう。また、自分のチームの編成の苦手としていることや、マップとのミスマッチ、逆に相手の編成の穴を見つけ出す感覚が養われるはずです。

 

ということで、今回はマップの特徴、その編成でどう戦いたいかを考えることで編成に一貫性を持たせるという話でした。

今回の記事はとにかく“考える”ということに終始させました。それだけオーバーウォッチにおいて戦術研究は非常に重要なものです。ひたすら研究しましょう。そしてゆくゆくは研究通話を作りましょう(笑)

防衛ポジショニング研究:“高所取り”

どうも、五十鈴エルフです。

ライバルマッチをしているときにランカーのラインハルトとザリアがお互いのultでしっかりお互いのultをためる動きをしていて、これぞまさにult連鎖!というような連携を見ました。もしかしたら上位ではもはや感覚的に常識として捉えられているのかもしれませんね。自分たちのクランもそこまで登りつめたいところです。

さて、今回はTwitterを眺めてるときに目に入った「高所を取る意味」という言葉が気になって色々と考えてみました。

 

<防衛ポジショニング研究:“高所取り”>

今更何を声を大にして言う必要があると思われていることでしょう。それはその通りで、オーバーウォッチに限らずあらゆる対戦ゲームで再三再四にわたる考察がされてきたことだろうと思います。高所有利は言うまでもなく、特に中距離に強いヒーローの需要が高まっている現環境でそれは疑う余地はありません。

ただ、「高所を取ってやったぞ!」と意気込んだものの「・・・で、どうする?」となってしまってオロオロしてるうちにゲージが3分の2過ぎてて・・・、というようなことを経験された方も多いんじゃないでしょうか。実は自分もその一人で、「高所有利は神話でしょ。高所取って勝てるなら乱戦でも勝てるって乱戦乱戦」と思考を停止させていました。ということで、高所を取る意味と有効活用の解剖に繋がるかと思い動画研究とマップ探索をしてみました。残念ながらマップ研究は大会でピックされやすいマップの関係上、ハリウッドA・キングスロウA・ヌンバーニAしかできませんでした。キングスロウA・アイヒェンヴァルデA・ハナムラA・テンプルオブアヌビスBについては高所もくそもないので省きます。ここではハリウッドA・ヌンバーニAについて自分の考察を紹介します。ちなみに、マップ内の各場所の呼び方は自分がいつも呼んでる呼び方でさせてください・・・。

 

・ハリウッドA

ここでの高所といえば門正面のテラスとエリア奥のカフェですね。リフトの上は・・・おいておきましょう。

CS版の、自分がよくプレイするマスター~ダイヤ帯ではよく開幕テラスに陣取って盾割り合戦をしているのですが、自分が見た動画では国内外問わずテラスに陣取るチームはありませんでした。カフェに陣取るのは「卍超究武神覇斬卍」のアナ・ソルジャーあたりが2階、他がエリア内という陣形のみでした。では、他の大多数のチームはどのように陣取っていたかというとエリア前広場の入り口でした。では、なぜテラスを取らないのでしょうか。自分なりに考察してみました。

テラス上を取ることで門~T字路までかなりのプレッシャーをかけることができます。が、実はこれ、壁際に射角の影が結構あるんですよね。上から撃つときにラインハルトの盾からはみ出しては元も子もないので当然盾の裏から撃つわけですが、そうなると感覚的には道幅の半分くらいは影になっています。

さらにもう一点。こちらはどこで戦いたいかということに関係しますが、ハリウッドAで乱戦するとすればエリア内~中間チェックの門あたりの広場だと思うんですが、上を陣取ってしまう事によって攻撃側の右ルート、セキュリティルームからの侵入ルートを明け渡してしまう形になります。ということでエリア奥に陣取るカフェ守りも無しという事になります。

相手をより的確に戦いたくないポジションでくすぶらせておくかを追求したのが、この防衛ポジションなのではないでしょうか。

 

・ヌンバーニA

高所取りの話で一番最初に頭に浮かぶのはヌンバーニAではないでしょうか。エリアを高所に囲まれた地形になっているので、高所問題と向き合わざるをえません。

ここでは全てのチームが何らかの形で高所を取っていました。防衛側から見て右の高所を右上、左の高所を左上と呼びます。

大体のチームは右上と左上の両方に分散させて配置していました。よくあるのがラインハルト、ロードホッグあたりを右上に置いて牽制し、左上にはソルジャー、D.vaといった中距離以遠に強かったり機動力があるヒーローを配置してクロスファイアの形に持っていく形がありがちな形でした。タンクが死ぬ気で耐久してる間に対岸のソルジャーが火力を出す形ですね。

攻め側も色んなルートを取りますが、予め対岸側の人がどのルートで来るかナビゲーションをします。さて、ここで次の問題です。ヌンバーニには広場に直通で入れる右下のルートがあります。エリアの中に入られるととゲージが進んでいってしまうので、エリアに入っていく必要があります。盾を割ってから入ろうか?そうしようとすると時間の問題が発生します。実は盾は大体3秒~4秒ほどで割れるのだそうです。詳しい方は知っているかもしれませんが、実はヌンバーニのゲージの進みはかなり早く、全員で入っていれば約4秒で3分の1を取れるそうです。・・・ギリギリやんけ。そうです、全員で入られるとあまり時間に余裕がないのです。となればできるだけ早く突っ込みたい・・・

できるだけ高所のアドバンテージを残しながら飛び込もうとしたらどうなるか、動画研究でなんとなく見えました。降りる位置はエリア内ではなく道路の方、エリアから見て真正面ですね。上から見るとエリアの左半分に防衛側、右半分に攻撃側が陣取ってる形です。こうすると防衛側が予め取っていた高所有利が最大限に生かされます。そうです、左上にいるソルジャーの部隊です。

実は、攻撃側が陣取っているエリア右半分はド開所の右上戦いづらいド閉所の右下ワンチャン環境キルが怖くて近づきづらい階段の三重苦エリアなんです。それに比べて防衛側はロードホッグのチェーンはペイロードよりも手前でないと届かず、D.vaが抑えに行きたくても敵を飛び越えて行く必要があり困難、ソルジャーで削っても護衛のD.vaがディフェンスマトリックスで吸い取ってるうちにバイオティックフィールドで回復。というように、かなり防衛側有利な位置取りになることが分かります。もしAETRIA側、つまりエリアに直接飛び込む形にするとソルジャー部隊は隙だらけ、最悪フックの餌食になってあっさりオダブツということになりかねません。

このように、高所をどう生かすかはソルジャーやアナ、ゼニヤッタといったよく高所に置かれるヒーロー単独の問題ではなくチーム全体の問題としてしっかり認識する必要があります。

 

今回は2つのマップで高所取りの様々な側面を見てきました。高所を取るべきかどうかは、

・どこで戦いたいか

・どう戦いたいか

の要素が関わっていることが見えてきました。高所を意識することは重要なことですがそれと併せて、なんのためにそこを陣取るのか、また陣取った後どのように戦いを動かすのか、どう有利を活かすのか、そういったビジョンをチーム全体で共有する、もしくは野良であってもゲームメイカーとなるタンクやサポートが意識的に先導する必要があるのではないかと思います。

本当はヴォルスカヤ・インダストリーやハナムラBの考察もしたかったのですが、これはまた別の機会にさせていただきたいと思います。

長文失礼しました。ありがとうございました。

防衛戦の密集陣形と展開陣形

どうも、五十鈴エルフです。

今回の記事は防衛のとき、どう相手を迎え撃つかという話です。野良ではチーム全体で意志疎通は難しいのでパーティを組んでるときに有効になる考え方だと思います。

 

<防衛戦の密集陣形と展開陣形>

今回は防衛戦の迎え撃ち方、特にチームの陣形に注目してみようと思います。

防衛のライン引きや高所有利については各所で再三の考察がされてきていますが、それらと合わせて大事だなと認識し始めたのが陣形です。自分はまだまだ研究途上であまり手持ちがないので、既に研究されていて「こういうのもあるよ!」という方がいらっしゃればぜひ教えていただきたいのですが、自分が今意識している陣形が二つあります。「密集陣形」「展開陣形」です。

両方とも防衛の陣形ですが、それぞれ意図が異なっています。それぞれ解説していきます。

 

・密集陣形

多くの人が無意識にしているであろう陣形です。ラインハルトの盾の後ろに固まって相手のラインハルトの盾を壊す、いわゆる盾割り合戦の状態に持ち込むための陣形です。

ただし、盾を割るのは目的ではなく手段です。盾を割ることの目的はultをねじ込むことにあります。今までの記事でも触れてきましたが、現環境は盾割り合戦→割れると同時にultを使って殲滅開始という流れが理想的な流れです。ult合戦の主導権を握り、有利に進めるために盾割りをします。

盾を割ってultをねじ込むを繰り返して勝てればいいんですが、そう簡単にはいかないのがオーバーウォッチというゲームです。ult合戦ではよくあることですが、張り合っても全滅することが分かった時「ultを次に持ち越す」という選択を攻撃側にされた場合、防衛側にとっての「ult不利」が発生します。盾割り合戦で勝ってult合戦を有利に進めることができると言っても、2個のultで迎え撃とうとしているところを4個のultで攻め込まれたらたまったものじゃありません。

それに加えて防衛側はラインハルトの盾の裏にかたまっているのでどれか一つでもultが刺されば致命的なダメージに繋がります。サージ+バリア+バレッジなんかが刺さってしまったら一瞬で焼け野原です。この展開は密集陣形の弱点といえます。アサルトマップではよく見かける光景ですね。特にグラビトンサージ、アースシャターからのコンボは苦手なのが密集陣形の辛いところです。

 

・展開陣形

では、どうすればいいのか。展開陣形では防衛の考え方を変えます。

「取られても取り返す」「殺されても殺し返す」

です。密集陣形はある意味「剛」の戦術といえるのに対し、展開陣形は「柔」の戦術といえるかもしれません。展開陣形の戦い方の基本は攻撃を受け流すということにあります。

具体的なポジショニングですが、名前の通り、それぞれが防衛エリア(戦闘領域)に広く展開します。適当なグラビトン・サージやアースシャターに巻き込まれないくらいの距離があると尚いいです。ただし、相手のラインハルトへ圧力をかけることは忘れないでください。

広く展開することによって、多くの利点を得ることができます。

・グラビトン・サージ、アースシャターなどの拘束系のultが刺さりづらくなります。

・相手の攻撃ultに対してロードホッグのフックや範囲外からの攻撃で容易に反応することができます。

・ultカウンターが上手く決まらず戦線が崩壊してもほとんどの場合、全滅はしません。

実はこれが重要で、チームキルを取られてしまうとアサルトBでも復帰するのが早いかエリア奪取が早いかギリギリになってしまいます。一人でも残っていればゲージを止めて後続に繋げることができます。きっとルシオが悲鳴上げながら頑張ってくれることでしょう。

リスポーンから味方が帰ってきたら第2ラウンドスタートです。このとき、相手はエリアに乗り込んでくる際のイニシエートで拘束系ultからの一掃パターンにならなかったため相手は一掃するために余分にultを使ったか、撃ち合いで相当の被害を被っている状況になっていることが多いです。逆にこちらは撃ち合いと時間経過でultゲージが少し伸びてあわよくば復帰している間にultがたまっている可能性もあります。つまり、第1ラウンド(相手イニシエート時)と第2ラウンドで有利不利が逆転しているということになります。

この状況を作り出せるのが、柔の陣形「展開陣形」の強みです。また、実は展開陣形での迎撃を成功させると密集陣形と比べてかなりの時間を使わせることができるので、相手の時間ロスにも繋がります。

 

正面から殴り合ってultで叩き潰す「密集陣形」

不利な殴り合いを放棄して“打たせて取る”「展開陣形」

今回は2つの陣形の提案をさせていただきました。皆さんの意識してる陣形などがあったらぜひ教えてくださいね。

 

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編成と戦術とヒーラーの親和性

どうも、五十鈴エルフです。ちょっとデザインいじってみました。なんでもいいんですけどね。

アップデートでコントロールマップ「オアシス」が追加されましたね。たまたま起きてたので早速散歩してみましたがマップの景観というか、雰囲気は一番好きかもしれません。

さて、今回の記事は一から編成を組むときや野良でその場限りの編成を組むときに参考になるかもしれないことです。ちなみに、ちょっと長いです。すみません。

 

<編成と戦術とヒーラーの親和性>

オーバーウォッチリリースからこれまでたくさんの編成・戦術が生まれてきました。自分の中では2016年オーバーウォッチは大きく分類して初期:222(ダイブコンプ)時代→中期:51(ベイブレードコンプ)時代→後期:321(3タンク+ソル)時代ときてると考えています。これらの環境の変遷にともなって要求される効果が激動してきたロールがあります。サポートロールです(シンメトラは除かせてください)。

他のロールかて立ち回り変わっとるわサポート専やからってイキんなよ!

という声が聞こえてきそうですが、ここは一つ話を聞いてください。

まず選出されるヒーローが変わりました。初期はルシオマーシー、中期以降はアナの登場によりルシオアナが鉄板とされており、現在もこの流れが続いています。ここで選出ヒーローが変化した初期と中期の戦術を振り返りましょう。

 

初期はファラ+マーシーの強力な爆撃やトレーサーやゲンジによるサポート狩りを起点にスピードブーストで押し潰すといった戦い方、乱暴な言い方をすると「チームのエースの火力を最大限引き立てる」戦術が目立っていました。

中期の戦いはうってかわって、3枚に増えたタンクとそれを支えるアナの強力なヒール力、強烈な威力のナノブーストを起点に場を一掃する戦い方をしていました。この時のナノブースト+デスブロッサム+スピードブーストの凄まじさは未だに忘れることができません。まさに「圧殺」という二文字がよく似合う戦い方だと思います。

 

初期はエースアシストのマーシー、エースが作ったチャンスを逃さないルシオといった形で立ち回っています。前線の維持はある意味、このエースの圧力が担っていると言っても過言ではないでしょう。中期、ベイブレードコンプにおいてはアナはイニシエートの起爆役としての一面も持っていますが基本的にはサポートが前線維持に努めています。初期と中期で編成・戦術が変わったことでサポートの役割が大きく変わっていることが分かります。

 

次に、中期と後期を比べてみましょう。

中期・後期とも選出サポートは同じですが、ナノブーストのナーフがきたことで戦術が変わります。

後期では前線維持という点にさらにフォーカスがされます。大盾割時代の到来です。中距離に強いヒーローで固めていち早く敵ラインハルトの盾を割り、ロードホッグのフックやタクティカルバイザーをねじ込み人数差を作るといった戦い方になっています。このときのルシオは盾が割れるというゴングに合わせてスピードブーストやサウンドバリアでサポート、アナは前線の維持と高機動ヒーローもしくは高射程武器にナノブーストをつけて一掃する立ち回りになっています。

ナノブーストがナーフされたことでアナの暴力的な性能がマイルドになったかわりに、バイオティックグレネードのバフで「前線維持職人」として仕上がったというような印象を受けます。実際、プロシーンで「アナ1ヒーラー」が登場したのも記憶に新しい出来事ですね(シンメトラ含む2サポートではありましたが)。

 

ここでいわゆる環境メタとは離れますが安定した戦闘力を持ち、一つの鉄板として長く使われている編成についても見てみます。

ルシオゼニヤッタマーシーのエースアシスト能力をマイルドにして前線の頭数として戦い、ultカウンターに強力な心頭滅却を持っています。また回復オーブを遠隔地に飛ばせるという回復性質のおかげでトレーサーゲンジとの親和性が高く、トレーサーゲンジウィンストンザリアルシオゼニヤッタの編成は高機動攪乱系の鉄板といえます。また、回復しながら火力として戦える唯一のヒーラー(ルシオは除外させてください)なので、不和のオーブも相まって乱戦に滅法強く、乱戦に持ち込むのが得意なルシオとの親和性が高い組み合わせです。ただし、回復量は少なめなのであくまで食らわない前提のヒーローが攻撃をかすった時の緊急用として、もしくはタイマンを有利に運ぶものとしてのヒールと考えてください。

 

ヒーラー4人がそれぞれ登場するように編成の考察をしてみましたが、いかがでしょう。各ヒーラーの性質が見えてきたのではないかと思います。

マーシー:エースアシストでエースに前線へプレッシャーをかけさせる

ルシオ:スピードブーストでチーム全体を一気に動かす

ゼニヤッタ:弱エースアシスト、不和のオーブでタゲ凸に適正

アナ:前線維持職人

こんな感じでしょうか。

 

さて、ここで一番最初の最初に戻ります。そうです、編成・戦術を一から作るときどうしたらいいのか、についてです。

CS版では難易度の高さのせいでアナが嫌われる傾向にあり、いわゆる3タンク編成でもゼニヤッタが採用されることが多いです。はっきり言います回復足りません

いや、全然足りませんよ。タンクがサクサク死んでいく。なぜか。当然です。

ゼニヤッタの性質が乱戦前提だからです。不和のデバフ、調和のバフ合わせて釣り合いがとれてるのがゼニヤッタってヒーローなんですよね。

不和のオーブがついてても攻撃できなきゃ意味がない。3タンクは乱戦に積極的に持ち込んでいく編成ではありません。ヒーラー特有の愚痴を言うならTwitterにしてくれって声が聞こえそうですが、違うんです。ゼニヤッタにすることは問題とは思ってません。自分も信頼してるアナ以外は正直嫌です。ただ、言いたいことはあります。ここまで読んでくださってる優しい方は分かるんじゃないかと思います。

勇気出して乱戦にしちゃいましょうよ。

ということです。

環境はルシオアナが鉄板です。だからってルシオアナに拘る必要は全くありません。ゼニマーシーのカウンター戦法超イカすじゃないですか。アナゼニの究極の前線維持と火力のコンビいいじゃないですか。ただ、覚えておいてほしいのはそれぞれのヒーラーに戦い方の適正があるということです。選んだヒーラーと親和性の高い戦術を組まなければ戦闘力の半分しか出し切ることはできないでしょう。もちろん、他のロールにも戦術との親和性があるかとは思いますが、死んだら元も子もない!生きるか死ぬかはサポートロールと戦術が噛み合うかどうかにかかってるのではないでしょうか。

マーシーがいるならエースアタッカー役が前線の人数差分もプレッシャーをかけてやる必要がありますし、ルシオがいるならスピードブーストに合わせて押し引きすることを忘れてはいけませんし、ゼニヤッタがいるときはお見合い状態ではゼニヤッタの戦闘力の半分しか出せてないことを忘れてはいけませんし、アナがいるときは前線維持、突破が鍵になることを覚えている必要があります。

サポートの性質をうまく組み合わせて編成・戦術を組み立ててあげましょうという話でした。

ult連鎖理論

どうも、五十鈴エルフです。

開設していきなりですが、書きたいことが溜まってるので忘れないうちに消化させてください。

 

今回の記事は言わずと知れたオーバーウォッチの試合のキーポイントultの使い方についてです。

ultは一つだけでも試合を動かす大きな力を持っており、その使い方についての研究は多くの方がされているかと思います。特に「ultコンボ」についてはグラビトンサージ+バレッジや最近の流行では自爆+アースシャターなど様々なコンボが生まれています。

ただし、初期からのプレイヤーなら当然知っていることですが、アップデートによってどんどんultチャージのコストが増えており、そう簡単にultをチャージすることができなくなっています。そこで自分が提案したいのが「ult連鎖理論」です。

 

<ult連鎖理論>

「理論」などと銘打ってはいますが、そんな大層なものではなく、ただの心掛けだと思ってください。

ultは大体当たり合い1ターン~2ターンくらいを経てチャージが完了されます。初当たりを切り抜け、2回目の当たりからult戦が始まるわけです。現環境のメタから逸れますが、例としてラインハルト・ザリア・D.va・ソルジャー・ルシオゼニヤッタの編成だとします。定番のultコンボとしてアースシャター、グラビトン・サージの拘束からタクティカルバイザーや自爆を重ねるものがあります。

敵のカウンターもありましたがultコンボ2セットを使って2ターンを切り抜けたとします。この時の味方のult状況が問題です。早ければ1ターン、もしくは1ターン半くらいでultが貯まるなら初めに使ったultコンボが出揃うのでは?

残念ながら多くの場合違います。

拘束→一掃の流れであれば、最悪の場合アタッカー4人のultが空っぽということさえあります。理由は簡単です。味方にultを貯めさせてもらえないからです。

一掃することは手軽に勝ちを確定させることができるので非常に楽です。爽快感もあって楽しいのですが、問題なのはダメージを与えているのはult発動中の本人だけであるということです。ultは時間経過、ダメージを与える、もしくは回復させることで貯まるのですが、ult発動中(グラビトンサージなど拘束系は効果時間中)はultが0のまま貯まりません。つまりultを使っている本人が殺せば殺すほどultゲージを実質的に無駄遣いしているということになります。

じゃあどうすりゃええねん。

 

前置きが長くなりました。この状況を克服するためにult連鎖理論があります。名前の通り、「一つのultから次のultに繋げる」のです。

ult連鎖理論の中心的な考え方は「一人でやりすぎない」です。ultで直接勝ちを取りに行くのではなく、勝ちを確定させるためのものだと考えます。抽象的な話になりますが、編成を人間の体だとしたとき、全身を木端微塵に吹き飛ばすのではなく、足だけを撃ち抜くというような感じです・・・。余計に分かりづらいですね(汗)実例を挙げましょう。

さっきの編成で、アースシャターとタクティカルバイザーを同時に使ったとします。タクティカルバイザーはソルジャーの強化もあって場合によっては一撃一掃のポテンシャルさえあります。が、ここで狙うのは後衛のサポートのみ。前衛のにはほぼ触れないようにします。「壊滅してもサポートとソルジャーが生きてたら何とかなることがある」なんてことを聞いたことがあります。では、サポートが全滅したら?ほぼ負け確定でしょう。ult連鎖理論におけるultの使い方はこのシチュエーションを作りだすことを目指します。ここからはルシオでスピードアンプをかけて各個撃破します。こうすることで4人撃破分のultゲージを回収することができます。

この理論はここで終わりません。各個撃破の仕方にもポイントがあります。「誰が殺すか」ということです。さっきの編成で1回目のult戦(グラビトンサージ、自爆)が終わった後に今話しているult戦があったとします。この時、最もダメージをとらなければならないのはザリアです。次のult戦のキーになるので、それに備えてultを回収する必要があります。また、逆に最もダメージをとってはいけないのはラインハルトです。ラインハルトはアースシャターの効果時間中なので、ultゲージが一切貯まりません。少なくとも敵が転んでいる間は攻撃するべきではありません(今回は勝ちを確定させる役をタクティカルバイザーで行っているため)。最も効率よくultゲージを貯めるために「殺せ!!!!やっほおおおおおう!!!!」という衝動を抑える、「一人でやりすぎない」ことがこの理論では重要になります。

アースシャターがグラビトンサージに繋がり、グラビトンサージがアースシャターに繋がる・・・というような“連鎖”を生み出せればult切れを克服することができるでしょう。ultをどう使うか、非常に難しいだろうとは思いますが、一つの心がけとして常に持っておき、「俺手出さんからultためな」とか、「俺ultあるからキルあげるよ」とかっていうような会話がされるようになったらこの記事の意味があったのかなと思います。