OW備忘録

Overwatchの戦略など、思い付いたことを書き残しています。

OWL London vs Seoul:奇跡の起こし方

どうも、五十鈴エルフです。

NY vs Seoulのレビューをするといったな、あれは嘘だ。今回はLondon Spitfire vs Seoul Dynastyの試合で紐解かざるを得ないという衝動にかられたエンゲージがあったので、それについて自分の解釈で書いてみようと思います。タイトルのエモさは自分の感激具合を表してます。

 

<OWL London vs Seoul:奇跡の起こし方>

今回取り上げるのはOWL Season1 Stage2 Week4のLondon Spitfire vs Seoul Dynastyの試合の1本目ハナムラソウルのB攻めの1シーン。

OverwatchLeagueのGame 1 SEO @ LDN | Stage 2 Week 4をwww.twitch.tvから視聴する

 

ロンドンが痛み分けでなんとかソウルを追い返したと思ったらBirdringゲンジのデスからソウルがもう1プッシュ、あわやBポイント奪取というところでロンドンが驚異の粘りを見せて間一髪追い返すというシーンで、全て合わせて2分ほど時間を使わせることに成功したシーンです。

さて、試合自体は4‐0でロンドンがソウルを圧倒しましたが、OWLのトップチームの2チームですから地力の差はほぼ無いはずです。そう考えるとこの鬼耐久は奇跡的とすらいえるものでしょう。会場も大興奮に包まれています。これはたまたま起こった奇跡なのか?少し気になってじっくり見てみました。

シーンは動画開始からしばらく進んでMiroウィンストンのプライマルレイジからこのエンゲージの第2ラウンド、壮絶な殴り合いどころか取っ組み合いが始まります。しかしやはり枚数が少ないこともあり状況は停滞か・・・そう思われたとき、Birdringの竜撃剣vsFletaのタクティカルバイザー&ryujehongの心頭滅却で撤退しようとしたBirdringに対してFletaソルジャーのヘリックスロケットがヒット。さらにMunchkinトレーサーによりNusアナ、Bdosinゼニヤッタもキルされ、完全にソウル優勢に。キャプチャーゲージも残り6分の1で、100人見たらまあ100人が「ソウル取ったな」って思うような展開

です。ロンドンは耐久モードに転換。Birdringはゲンジからメイに、Nusはアナからルシオに、Bdosinはゼニヤッタからモイラにチェンジして時間稼ぎに入ります。ソウルは各個撃破するも、僅かミリ残ったゲージを進めるには至らず撤退することになり、振り返ってみればこのウェーブを仕掛けてから2分を費やし、Aポイントを速攻でクリアしたアドバンテージは失われていました。

今回注目したいのはProfitトレーサーの動きです。

ぼーっと見てるだけだといるのかいないのか分からないんですが、この人すごい大事な仕事してました。ここで重要なことはたった今書いた「いるのかいないのか分からない」ということです。Profitの動きを乱戦開始から追っていくと彼の仕事が見えてきました。

場面はFletaがヘリックスロケットでBirdringをキルする少し前、WoohyalD.Vaが自爆したところでさりげなくMiroをキルしています。次に画面に現れるのは約8秒後、防衛側から見て右の外からエリアにブリンクですっ飛んできて一瞬絡むも不和を付きでFletaソルジャーに狙われ一瞬でリコール。次に画面に現れるのはまたおよそ8秒後、次はさっきとは反対側の階段下からすっ飛んできてエリアに絡むもまたFletaに撃ち込まれリコールで退避。その次は画面外ではありますが、ソウルの動きとProfitのultの動きから画面外のエリア内から撃ち込んでるんだろうと思われます。このあたりからはロンドンが形勢逆転して本格的に戦闘に参加するようになっています。

Miroをキルした後、Profitは多分外で待機してます。ultが時間経過分くらいしか溜まってないので間違いないと思います。思い返せばBirdringの竜撃剣もいわゆる「心頭滅却を使わせるための竜撃剣」だったのかもしれません。計画通り心頭滅却を使わせ、耐久作戦が始まります。この時点でポイント内にロンドン側は0。そこでProfitはブリンクでエリア内に飛び込みます。これにより少なくともryujehongゼニヤッタ、Fletaソルジャーのヘイトを集めました。その隙にGestureウィンストンがエリアに入ることに成功。NusアナとBdosinゼニヤッタが立て続けにMunchkinトレーサーに除去されるのは想定外だったかもしれませんが、Gestureがデスするのと同時にWoohyalD.Vaがエリアに入ることに成功します。しかしMunchkinが止まらない。パルスボムで即死、ハナもエリアに入ることすらできず一瞬でキルされます。この後に続くのは耐久用にピックチェンジしてきたBirdringメイ。ここでポイントを繋ぐのがProfitトレーサー。またポイントに飛び込んでキャプチャーを止めた上にFletaのヘイトを吸ってメイのポイント入りをアシストします。アシストだけしたところでProfitはまた撤退。Birdringはフリーズで時間を稼ぐことには成功しますが、それが解けたら即死。その瞬間にProfitがポイントに入り繋ぎます。今度はソウル全体のヘイトを集めたのでGestureは無傷でポイントに入ることができました。その後はご存知の通り、Gestureがプライマルレイジで吹き飛ばしてアイスウォールで隔離、なんとかここを凌ぐことに成功します。

Profitは与ダメージ量としてはこの長時間生きてた割には大して出てないのですが、成し遂げた仕事は偉大です。Miroをキルした後、考えなしに突っ込んでファイトしに行っていたら多分WoohyalD.Vaがパルスボムでキルされたあたりでソウルが取ってたと思います。しかもProfitの更に上手いところはポイントを繋ぐときにチクチク撃ち込んでしっかりヘイトを稼いで撤退するというところです。これがなかったら下手するとポイント入るまでにソルジャーに鴨撃ちにされていた可能性もありますからね。アッパレProfit!

 

今回は奇跡的な逆転劇がどのように成されたのかについて見てきました。ただ、オーバーウォッチゴッド(ゴッズ?)とはいえ、こういうことが衝動的にできるとは考えづらいです。「こういう耐久ができるよね」と繰り返し練習してきた賜物なんじゃないかと思います。日々ただ試合して見返して反省してだけじゃなくて、色んな試行錯誤ができるようになるとまた違った強さが生まれるよなあと思いました。

以上です!ありがとうございました。