OW備忘録

Overwatchの戦略など、思い付いたことを書き残しています。

戦術基礎と発展:三十六計逃げるに如かず

どうも、五十鈴エルフです。

不規則な生活のせいでなかなか決まった時間に更新といかないし、そもそも書くネタがなかなかぽんぽんと出てこないもので、読んでくださっている方には申し訳ない限りです。

今回は最近の、ちょっと斜に構えた、一筋縄じゃいかないぜみたいなシステムのFPSでよく叫ばれる「殺すよりも生きろ」ということについて考えていこうと思います。

 

<戦術基礎と発展:三十六計逃げるに如かず>

オーバーウォッチはいわゆる普通のFPSとは趣が異なっているというのは100人プレイヤーがいれば95人くらいは自覚していることだろうと思います。というのも、キルした数がスコアになって勝敗を左右するということではないので、極論ですが、どれだけ一人で頑張ってキルしてもキャプチャーポイントが取れなかったら負けますし、ペイロードが動いてなかったら負けます。それだけ自分の動きよりも全体の動きが重要である設計になっているということは皆さんご存じだと思います。

ただし、当たり前ですが知っているできるは別なんですよね。この記事ではまず「どうすれば全体の動きを強くできるの?」ということに焦点を当てたいと思います。そしてそこから発展させ、少しレベルアップした動きを考えていきます。

 

さて、個人よりも重要な全体の動きを強くする方法、というか強い状況の条件がいくつかあります。チーム内の意志疎通の可否や司令塔の存在は大きいです。ただ、もっともっと、更に根本的な要素があります。頭数です。味方の回線落ちなどで5対6を強いられた経験は皆さんお持ちかと思いますが、当たり前ですがめちゃくちゃキツイです。キツイと言うかほぼ勝てません。オーバーウォッチってゲームは人数が多い方が勝てるんです。つまりキルを取ることと同時に、絶対に死なないということも非常に重要になります。

「・・・いや、当たり前やん」って思われると思うんですが、実際蓋を開けると・・・、カバーの効かない無謀なアタックで命を落とす人、一人で敵陣に突っ込んでデスする人などなどが多く見られます。厳しいことを言いますが、一人で突っ込んでキルを取れなければ回線落ちの方がマシです。相手のultゲージを稼がれてしまいますからね。

上で取り上げたような動きがいわゆる「自分の動き」です。自分のキルを目指してひたすら突進もしくは裏取りをしようとするスタイルです。ゲンジトレーサーソンブラのようなフランカーによくありがちなことですね。このような動きをしがちな人はジャンプアップのチャンスかもしれません。古代中国から言葉を借りれば「三十六計逃げるに如かず」、・・・つまり不利な時は逃げようね、という古代の偉い人の大変有り難いお言葉です。オーバーウォッチに言い換えれば「ひたすら忍び耐える」ということになると思います。逃げるもよし、隠れるもよし、とにかく生きて生きて生きて次のチャンスを待ちます。実はこの、生きて次のチャンスを待つという行動、ダメージも与えてないし無駄な時間に思うかもしれませんが、相手にとってはとんでもないプレッシャーだったりします。例えば自分なんかはヒーラーなんで特によく分かるんですが、たとえ攻撃してこなくても近くにゲンジがいる、というようなプレッシャーはすごいです。トレーサーが自陣側の裏に潜んでるとあればゼニヤッタから離れることはできません。もしこのフランカーの対処にD.vaなんかが向かわされたとしたら、敵前線からD.vaが消えることになります。これはキルはしないまでも実質の1対1交換といえるのではないでしょうか。このように、無理なときに無茶して死ぬくらいならひたすら生きて次の全体のアタックに繋げるほうが全体の動きとしては強いです。たとえそのアタックでゲンジが相手の注意を逸らすことに終始してキルが伸び悩んだとしても自分はそのゲンジを大いに賞賛したいです。素晴らしい耐久スキルだと思います。

 

さて、ここまでとにかく生きることが大事だぞ!ということを口酸っぱく主張してきましたが、それに関連して前線のやりくりに関しても少し考えてみたいと思います。今回考えたいのはスイッチという、ある種のテクニック、もしくはコツです。スイッチとは「交替する」という意味で、ここでは消耗した味方を下げて余力のある他のヒーローが前に出て前線を維持させることを指します。いざ実行しようとするとなかなか練習が必要になります。

スイッチは主に一時後退する際に使います。たとえば、最前線のラインハルトが何らかの攻撃で削られたとき、ザリアが前に飛び出してバリアを張り、敵の攻撃を吸い取り、ラインハルトを無事撤退させます。このときのルシオは大胆にも激ローのラインハルトを目の前にスピードブーストをたいています。これでいいのです。消耗した味方を下げて余力がある他の味方を前に出す、というのがこのテクニックなので、速やかに後退させるためにスピードブーストです。このテクニックを上手く使えばなんとラインハルト無しでも前線を形成できます。かなり厳しいですけどね。

ちなみに、正面にスイッチさせるヒーローは色々使えます。リーパーなら死にそうになったら自身も退却することができますし、ルシオ自身がスピードブーストしながら飛び出せばノックバックで彼我の距離を少し開くことができます。エルフのルシオがラインハルトに向かって「俺前でるよ」と言うのは冗談じゃなくて、俺がちょっとだけ弾よけになるから休んでろということです。要所要所でこれができるとできないとではかなりの差があります。前線で盾と同時に意地までも張ってしまうのではなくて、抑えきれなくなったら「スイッチして!」と助けを求めたり、逆にそれを見てる方は「スイッチするよ!」というように声をかけてあげると良いと思います。

 

以上、今回はキルより生きるという話でした。座布団一枚!