OW備忘録

Overwatchの戦略など、思い付いたことを書き残しています。

オーバータイムを効果的に守る

どうも、五十鈴エルフです。

クランへ正式入隊して日々練習に励んでいます。やっぱりフルパで戦うのが一番楽しいですね!

さて、今回はそんなパーティで気にしていきたい戦術についてです。

 

<オーバータイムを効果的に守る>

オーバーウォッチというゲームはエイム力や操作技術などのスキルに加えて戦術を組み立てる知識や経験も大きく勝敗に関わってきます。それと同時に精神論的なところではありますが、“勢い”というものも確かにあります。ペイロードオーバータイムでノーミスで一気にゴールまで運んだりできることってよくありますよね。いわゆる“勢い”によって思い切りのいい動き高い集中力で続けることができるからではないかなと思っているのですが、今回はノッてる側ではなく、押されている側、それも2本目以降の時間制限が短いときの動きについて考えてみようと思います。

オーバータイムになると防衛側は攻撃側を一度でも全滅させれば勝利となります。ただ、戦いの女神は時に残酷なものでultが上手く刺さらない、先出しで逆に全滅させられるというような状況を繰り返して気がつけば最終チェックポイント・・・というようなことが稀とは言えないほどに起こり得ます。こんなとき防衛側の人は「なんとしても今ここで抑えてやる!!!」と躍起になってしまっていませんか?もしそうだとしたら頭をリフレッシュさせてみるといいかもしれません。大事なことはそこで止めることとは限りません。

例えば、残り30秒の時点で相手を全滅させるのと残り10秒で殲滅させるのとどちらが良いかと言えば当然ですが後者です。なぜならば10秒ではポイントに帰ってこれないからです。となればオーバータイムにもならず試合終了となりますよね。仮に残り30秒で全滅させたとしたら場所にもよるとは思いますが、多くの場合ギリギリ、もしくはグループアップの余裕を持たせた上でポイントに帰ってくることができます。さらに悪いことに防衛側はいましがたultで攻撃側を蹴散らしたところ・・・、常識的に考えれば攻撃側にultの有利があります。最悪の場合そのult差をもってその防衛ラインを突破、オーバータイムに突入、ultのリチャージが間に合わずゴールイン、ということまで考えられます。では、どうするのがいいのでしょうか。

端的に言うとラスト1分~30秒はult禁止って感じですね。自分個人としてはultで全滅させるメリットよりも次の当たりが発生してこちらが全滅するリスクの方が大きいと感じます。相手がultを使って殲滅しに来るならそれに身を任せて次の当たりで確実に取りに行く方が確実であると思います。さっき書いたult有利不利の状況が逆転している形ですね。例えばキングスロウであれば第一チェックポイントを取られた後、門ですぐに当たりにいけるところを敢えてultがあっても使わずに相手の主要なultを吐き出させて次の当たり(第二チェックポイント手前の角あたりでしょうか)でしっかりultを使って全滅させる、というような戦い方になると思います。

非常に判断の難しいことではありますが、自分たちのターンでかなり奥まで進めたときなどは特に気にしていきたい点だと思います。

ヒーローの役割を分類する

どうも、五十鈴エルフです。
こうして暇なときに考察ブログを書いてる自分ですが、最近大変なことに気が付きました。
「対地だの対空だのって言葉使ってるけどそれについて説明してねえ!」
やっちまいました。前にやってたゲームで所属してたチームでの言い回しをそのまま使っていました。ただ、とても使い勝手のいい言い回しなので読んでる方の頭をエルフ化させる方向で解決しようと思います。ということで、今回は対地対空とかっていうことについて書いていきます。

 

<ヒーローの役割を分類する>
オーバーウォッチには様々なヒーローがいて、それぞれ得意なことや不得意なことがあります。オーバーウォッチではそれぞれオフェンス、タンク、ディフェンス、サポートというようにロールが分かれており、それぞれの役割が示唆されています。しかし、ヒーローの分類はそれで満足にできているでしょうか。答えはNOだと思います。NOのはずです。例えば、同じオフェンスの中でもトレーサーとマクリーを同じ土俵で測ることはできないですし、一方で違うロールでもオフェンスのマクリーやファラとディフェンスのウィドウメイカーはどこか似通った性質を持っているところがあります。より適切にヒーローの性質を分類しようとすると我々プレイヤー自身がそれぞれのヒーローを再分類する必要があります。そこで一つのものさしとして「対地」「対空」とその中間(ハイブリッドと呼ぶことにします)の3つを提案したいと思います。
大雑把に説明すると、対地は地面を這いずり回ってる敵を叩く役、対空は空中にプカプカしてる敵もしくは縦横無尽に高速移動してる敵を叩く役、ハイブリッドはどちらもそこそこできまっせという役です。では、それぞれに分類されるヒーローと役割の性質を見ていきましょう。

 

・対地

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対地ヒーローは基本的に高火力で、チームの前線を維持する圧力に直結する役割です。正面のタンクやオフェンスがメインターゲットであることが多く、集団戦では大火力で一気に押し潰す形になります。対地は火力が高い一方で接近しなければ真価を発揮しづらいので、高所有利を取られた場合に突破が難しくなります。同じ理由で距離を取られやすい対空に対しても一部を除いて苦手なマッチアップになります。対空を封じこめることができれば対地の圧力が勝った方が勝つので対地の枚数はいかにして対空と向き合うかとも大きな関係があります。対地が相手よりも多ければ正面vs正面の勝負を有利に運ぶことができます。逆に対地が不足するといわゆる「火力が足りない」状態に陥ることが多く、主にアナやゼニヤッタのヒールを受けているタンクを倒せなくなります。

 

・対空

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対空ヒーローは弾速が速いもしくは即着弾で単発威力が高いか、攻撃を当てやすいヒーローが多いです。また、高所に移動したりする小回りが効くヒーローも多いので高所に対してのプレッシャーをかけやすいのも特徴です。対空ヒーローのメインターゲットは正面以外のヒーローです。後衛のサポート、高所を陣取り上から攻撃してくる敵や後ろから周ってこようとするフランカーなどを主に狙うことになります。それぞれのDPSはあまり高くありませんが、正面以外から攻撃してくる敵は体力200以下であることが多いので、大体の場合は数発で致命傷となり帰ってくれます。敵陣に突進していくウィンストンや逃げる手段を持たないゼニヤッタを除き、有効射程が長いため対地ヒーローに対して有利に戦えるヒーローが多いです。対空が充実していると相手の後衛へのプレッシャーが大きくなり、結果的に前線がもたなくなるという形になりやすいです。対空が不足すると敵の高所にいるヒーローを止めることができず、正面で競り勝ってもその後蹂躙されてしまいます。

 

・ハイブリッド

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ハイブリッドは対地と対空の中間で、どちらもそこそこできるというヒーローです。プレッシャーをかけるには十分だが倒しきれないソルジャー、マクリーとリーパーを足して割ったようなリベットガンを持つトールビョーンなど、「対地と言うには圧力が足りないが、対空と言うには決定打が足りない」というような性能が多いです。良くも悪くも中間的な立ち位置なので、オールマイティだから良いというわけではないという点に注意しましょう。対地と対空のメインターゲットであるタンクやサポートを狩るには十分な性能がありますが対空の仕事を完全に任せるのは心もとないし、対地の仕事は荷が重すぎるので、あくまでそれぞれのサブとして立ち回った方がよいかもしれません。その一方で、なんでもそこそこできるという点でハイブリッドを使うプレイヤーが強いと相当厄介なことになります。同じ理由でアップデート等で強化されると厄介なことになりやすいです。

 

編成を組んだり、カウンターピックをする際にはこれらの性質を頭に入れた上で適切なピックを選択する必要があります。

「対空はソルジャー出しとけばええやろ」

「ん~~~~~ソルジャー単騎は怪しいんじゃない??

「ファラが落ちねぇ~」

対地もちょっと見たいからD.Vaにするよ」

この記事を見てこんなやり取りが生まれるようになったら書いた甲斐があったのかなと思うところです。以上です、ありがとうございました。

新環境戦術考察

どうも、五十鈴エルフです。

前回の今注目してる現環境の強ヒーローに続いて、今回はパッチ後の編成や戦術について考えてみましょう。おそらくパッチ後多くプレイしている方は感覚的にそうだろうなと感じているとは思いますが、改めてここで書かせていただきます。

 

<新環境戦術考察>

まず、現環境を一言で表現すれば「対空メタ」です。

なんとなく格ゲーの用語っぽいですが、敢えて言うならこういう言い方になると思います。前環境はタンクを中心に耐久力と瞬間火力によるプロレスのような戦闘、対地vs対地の戦闘が行われてきました。実はそれを可能にしていたキーが今回ナーフされたD.Vaの万能性でした。高所処理よし、対空よし、対地よし、耐久力よし、ultカウンターよし、イニシエートよし。この滅茶苦茶な性能により、一人何役もこなし、前面の圧力を支えていました。それが使いづらくなったため、今までD.Vaが担っていた役割を対空ヒーローで分割する必要性が出てきたのが現環境です。

まず、現環境の特徴として高所が鬼強いです。というのも、D.Vaが対応できないのもありますが、ロードホッグのフックによる確殺が取りやすくなったのと、そのロードホッグに対応するための高所へアクセスしやすいヒーローは軒並みワンチャンで倒されてしまうときているので、これを放置することは危険です。ソルジャーも前環境に続いて危険な高所火力ですね。これを受けて、それを崩す側としてはどのように対応すればよいか、ですが、やはり対空要素を増員する他ありません。例えば、ファラ+ゲンジの2枚体制にするとか、全員で突っ込むとか・・・。これらをふまえるとバランス編成はメインタンク・対地flex・高所処理flex・対空DPS・サポート2の形になると思います。ラインハルト・ロードホッグ・ファラ・ゲンジ・・・それっぽくないですか?

なぜここまで対空を推しているかというと、身も蓋もない言い方ですが単純に対空が強いからです。そもそも、対地vs対空だと基本的に対空の方が強いです。対地→対空の対処の難しさと対空→対地の対処の難しさでは圧倒的に前者が勝ります。回復はなしにして半分になったロードホッグとファラではどちらが勝つかというと、多分大体ファラが勝つんじゃないかなと思います。D.Vaがいたときはそうでもなくて、D.Vaの鬼削りで圧力掛けたりもできたんですよね。ただし、対空ヒーローには弱点があって、ワンパン大火力に弱いです。マクリーのフラバンファニングとかが分かりやすい例ですね。ファラvsファラで直撃食らったときとかもかなり影響が大きいですね。ただ、もし対空vs対空で競り勝って体力半分でも残した状態もしくはヒールパック等で回復した状態で残りの手負いの敵対地ヒーローと戦ったら・・・そこは戦場ではなく狩り場です。先に対空ヒーローが消えた方が競り負ける、というのが今の集団戦の特徴の一つじゃないかなと思います。

それでは、3タンクはもう無理なのかといわれるとそれはNOだと思います。実際、JCG Master Winter優勝のSunSister Arancioneはパッチ後のオフライン決勝でもタンキーな編成を多用していました。3タンク自体に問題があるのではなく、どうやって高所・対空を処理するかという点が課題になります。特に重要だと感じているのがファラ対策です。3タンク編成ではどうしても対空flexが出しづらくなります。戦力たり得るタンクの中心がラインハルト・ザリア・ロードホッグなので、これで固定すると対空が1枠しかなくなってしまいます。また、致命的なことにバレッジがよく刺さります。ほぼ唯一バレッジに対して有効な防衛手段だったD.Vaのディフェンスマトリックスがないからです。今は倒して対処するしかないんですよね。では、どうするかというと、変えざるを得ないほどに圧力をかける、もしくはタンク枠から高所対応を出す・・・といったところでしょうか。前者であればソルジャーからマクリーやファラに変えて、抑える力から殺傷力にシフトさせるという案があります。DPSはソルジャーの方が出ても、継続してヒットするわけではないので、実際の殺傷力としては対空ヒーローに対してはマクリーが上です。これで圧力をかけてやれば「これはたまったもんじゃない」と変えてくれるかもしれません。後者の案では、D.Vaもしくはウィンストンの投入が考えられます。ソルジャーは高所対応のタンクの手伝いをしつつファラを見ることになりますが、それでも負担はかなり減るはずです。

ざっと現環境について見てきましたが、上手い対空は大事にしろということです。対空しっかりしないと、どれだけハンドスキルで勝ってても押し込まれるケースが多いので注意しましょう。

雑な考察でしたがとりあえず以上です。質問・ご意見あったら遠慮なくどうぞ・・・。

新環境強ヒーロー考察

どうも、五十鈴エルフです。

今回はこれからの新環境で軸になってくると思った強ヒーローについて考えていこうと思います。

 

<新環境強ヒーロー考察>

はじめに、あくまでメタリポートと実際にやってみての個人的な感想を合わせての考察になるということだけご了承ください。

 

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ゲンジは今回のアップデートで最も躍進したヒーローかもしれません。

なんといっても汎用性の高さです。高所へのアクセスが簡単なので、D.Vaのナーフで弱くなりがちな高所への圧力をかけることができます。その上ultは殲滅力がや高くナノブーストとの親和性も高い「竜撃剣」です。ただし、その運用には相当の技術が必要です。ダイブ編成でのダイブ要員、3タンク編成での高所対応枠など、使用者の技量に応じてではありますが様々な使い方ができます。

 

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ソルジャーは前環境からもそうでしたが、相手の侵攻の抑え役として力を発揮します。高所撃ち下ろしで火力を出し、相手を自由に動かさないということに価値があります。

防衛側では比較的自由に戦闘エリアを決定できるのでピックされることが多く、一人だけ浮いて火力を出す係になります。ゲンジやD.Va、ウィンストンなどが止めに来るのでそれをどういなしていくかが課題になるでしょう。

 

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今の環境は高所対応の枠にソルジャー以外のオフェンスや元々対空枠だった枠を使うパターンが増えたため、対空要員が減る傾向にあります。また、D.Vaからの圧力が減ったことやディフェンスマトリックスでバレッジが無効化されることが減ったことも手伝って相対的にファラの強さが目立ってきています。特に、グラビトンサージ+バレッジは心頭滅却無しにはなかなか防げないので一掃コンボとして非常に優秀になっています。

 

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対地要員として非常に強力なポジションを確立したロードホッグは様々な編成に入れることができる優秀なヒーローです。3タンクの火力枠としてだけでなく、222のダイブ編成のタンク枠を1枚ロードホッグにして312のハイダイブチックにアレンジしたりとこれから色んな使い方がされていく、まさに軸となるヒーローではないでしょうか。

 

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オーバーウォッチ開闢のときから114514回くらい言われ続けていると思うんですが、やっぱりまだ強いですね。

前環境ではD.Vaのアンチまたはディフェンスマトリックスをかいくぐって盾割りに参加できる要員としての価値が大きかったザリアですが、現環境では要所でのグラビトンサージ+αのコンボが復権してきた印象があります。やはりオフェンスが活きる環境だとそれに伴ってザリアの価値も上がってくるんですね。ただし、ザリアを入れることによって良くも悪くも無難な編成になる傾向があるので、攻撃偏重で戦った方が強い場合などは敢えて抜いてD.Vaやロードホッグを使っていった方が良い場合が多いです。

 

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ウィンストンは前環境ではダイブ編成の衰退に応じて使用率が激減していましたが、現環境ではダイブ編成の復権と共にその価値を上げています。

ダイブ編成における着火役としてはもちろん、ラインハルトを入れた編成でも第2の高所対応役として使う事があるのではないかなと思っています。ヌンバーニのA攻めではメインヒーラーが対岸で浮いていることが特に多いので、ゲンジ+ウィンストンやファラ+ウィンストンで浮いている別働隊を潰してから乱戦突入という形がよく見られると思います。

 

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ディフェンスロールなんて嘘っぱちの攻め向けヒーローです。

D.Vaのナーフで使用率が下がったことによりかなり対処が難しくなったように感じます。当てれることを前提とすれば対空としても対地としても非常に優秀で、相手をラインハルトの盾の後ろに封じ込めて動きを制限することもできます。常に戦況を動かしていける攻め側で価値を発揮するヒーローです。

 

ルシオとアナは今更なので省略しました。

ざっと挙げてみましたが、ここに挙げなかったヒーローも役割が明確で相手によってしっかり使い分けていく必要があります。ナーフされたD.Vaでも必要となる場面があるので、見極めて使っていけたらいいですね。

今回は以上です。ありがとうございました。

新パッチ感想・考察

どうも、五十鈴エルフです。

このブログを開設した理由の一番大きいところは「とにかくヒマ」だったんですが、最近は嬉しいことに主にオーバーウォッチプレイの時間が増えてあまりヒマでなくなっております。正直、書くこともそうポンポン出てくるわけではないというのもありますが・・・(笑)

さて、今回の記事は先日のアップデートで調整が入ったことについての現時点での感想や考察をしてみようと思います。

 

<新パッチ感想・考察>

さあ、ついに来ました待ちに待った新環境!今回主に調整の対象となったのはロードホッグ、D.Va、アナ、ソンブラです。ルシオのバックウォールライドは個人的には大興奮ですが、マイナーチェンジということで今回は触れません。

今回の調整でまず、特に我々サポートは常日頃「ふざっけんじゃねぇぞそのフックよオイ!!!!」と叫び続けてきたロードホッグの通称異次元フックが修正され、視界の外の敵を無理やり引っ張ることはできなくなりました。同時にフックで引き寄せた後の着地点が近くなったらしく、メイン射撃でヘッドショットに入る数が増えたとかで上手くやればザリアまでワンパン圏内250族は余裕のワンパン圏内というような実質のバフが入りました。D.Vaに関しては要塞と化していたアーマーが減り、メックのヘルス:アーマーが400:200に変更された上に火力が若干落ちました。中距離での火力は感覚的にはかなり下がってるそうですが、一方で近距離ではあまり差は感じられないという声もありました。また、第2のマストピックヒーローアナのバイオティックグレネードにもナーフが入り、効果時間が1秒減って4秒に、また回復ブースト効果が1.5倍に減少しています。ソンブラにはハックのクールタイムを4秒減らし8秒にした上に、ハックに要する時間が0.2秒減り0.8秒になるという大幅なバフが入りました。

ロードホッグは一部では「ナーフに見せかけたバフ」というような評価がされているように、フックコンボの火力が上がったのは大きいです。が、一方で見えるか見えないかのギリギリの敵を掴んで倒すというようなムチャクチャな動きができなくなったため、よりロードホッグ本来の「前面超高瞬間火力」の味が強調された形になっているのではないかと思います。

D.Vaは前環境ではほぼマストピックといっても過言ではない状態でした。実際、その汎用性は非常に高く高所に陣取るあらゆる敵に対応できる上にultカウンターとしても優秀、硬い、自爆も使い勝手がよいと超ハイスペックオールラウンダーとして活躍していました。今回の調整によって全体的にマイルドになっているので、公式が言っていたように機動力を活かして攻める、守るをするヒーローという味がしっかり出されていると思います。一人で何かするにはちょっと力不足だけど何でもできるしどこでも行けるというような良くも悪くも器用貧乏なヒーローというような印象です。

アナに関しては正直、あまり大きな影響は感じていません。いまだに使えるのならマストピックだと思います。たまにバイオティックグレネードの回復ブーストに合わせて回復アンプをたいたときに「ん?」と思う程度で、特に弱くなったという印象は受けませんでした。

ソンブラはここまでやって初めてハックをヒーローに対して使っていけるヒーローになったのではないかと思います。火力面ではやはり不安が残りますが、EMPが強力なだけにチーム全体としてソンブラのスキルをどう活かしていくかをしっかり検討すれば十分に活かせるヒーローだと思います。

今回の調整の目玉はロードホッグとD.Vaでしたが、両方ともそのヒーローが本来持つ味を強調するための調整になっていると思います。自分個人としては「全員使う人が使ったら壊れ性能ぐらいでちょうどええやん」というような感じなので、ロードホッグの実質的な火力が高くなったことも特にまずいこととは思いません。むしろ、使う側はより先鋭化した戦い方ができて、相手に対してもよりシビアな対応を要求できるので面白い戦闘になるのではないかなと思っています。

 

さて、次はこれからどう戦っていくかということについてですが、正直なところ何でもアリな環境なんじゃないかなと思っています。何でも屋D.Vaの粘着からウィンストンやフランカー達が解放されたのでフランカー編成も大いにありだと思います。一方で、そうしたフランカーの脅威に対して対応できるロードホッグやDPSがいるのなら前環境と同じようなタンク編成もありだと思います。DPS枠をソルジャーにして戦術を精鋭化させてもよし、マクリーにしてマイルドな編成にするもよしだと思います。対面の編成や攻守どちら側か、どこのマップかなどによって様々な幅広い編成が見られると思います。

ただし、このときしっかりと考えなければならないのは高所への対応力です。前環境でもソルジャーの強化によって、高所への意識は高まっていましたが、前環境では正直高所については脳死状態といっても過言ではありませんでした。というのもD.Vaを送り込めば解決でしたからね。ただ、今回の調整でD.Vaが一人じゃ役割遂行しづらい器用貧乏ヒーローになった一方で高所を陣取るソルジャーには手が加えられておらず、高所からの圧力は変わらないまま対応手段を失ったという格好になったため、何か別の手を考える必要があります。

一つの考えは「全員で乗り込んでしまう」という手ですね。編成例としてはウィンストン・D.Va・ファラ・ゲンジ+2サポートといったような編成ですね。先日行われた大会「True Overwatch Elite」でCrestGaming.Blitzがヌンバーニ攻撃でルシオマーシーを入れて使っていたのは記憶に新しいですね。高所にいる敵から全員で片付けてしまおうという戦略は多いに妥当だと思います。一方で、タンク編成の高所対応は少し難しくなりました。なんといっても万能のD.Vaという高所対応のプロが消えたのでこれからは別の方法をとる必要があります。一手としては変わった手ではありませんがDPSにファラを入れてみるという手。正面の圧力はロードホッグの存在感が大きくなっているのでそれで補ってもらう形にして、ソルジャーの代わりにファラを使って高所に圧力をかける。D.Vaも抜いてしまってラインハルト・ザリア・ロードホッグの形にすれば必殺のグラビトンサージ+バレッジも使うことができるのは非常に有効だと思います。

ちなみに、ここからは完全に余談ですが、個人的に推したいのはウィンストン・D.Va・ザリア・ロードホッグ・ルシオ・アナの4フレックス編成です。高所対応にはウィンストン・D.Va、盾がないので接敵即乱戦でウィンストン・D.Va・ザリアでヘイトを集めつつ味方が死ぬ前にロードホッグのフックで枚数有利を作るという戦い方、面白いと思うんですよね。まだ一度も試したことはありませんが!(重要)

戦術基礎:ultカウンター

どうも、五十鈴エルフです。

今回は先日のJCG Finalsを見ていて思ったことをまとめてみます。戦術基礎とはいっても少し発展した内容かもしれませんが、ultカウンターについて考えていこうと思います。少なくともまずは意識するところからチャレンジしてみるのが良いと思います。

 

<戦術基礎:ultカウンター>

オーバーウォッチというゲームではultという存在が他のFPSとは一味違う面白さを演出するキーポイントになっています。その威力は言うまでもなく絶対的不利を覆す形勢逆転の一手ともなりうるほどの威力を秘めています。当然、そんな強力なultですから自チームの壊滅を防ぐべくカウンターをしていかなければなりません。

カウンターultといえばルシオのサウンドバリアやゼニヤッタの心頭滅却で相殺したり、マーシーのリザレクトやシンメトラのテレポーターで即時復帰することで反撃を狙う事が多いと思います。サポート使いであれば当然、自分のultでどのultに対応できるかということはしっかり頭に入っていますし、常日頃カウンターを意識しているだろうとは思います。相手のultを予測して、「これ来たら俺使うから、あれは頼むよ」というような会話がされているものと思いますが、今回はもう一歩踏み込んで考えてみたいと思います。

まず、僭越ながらサポート使いの自分からサポートを代表して一言言わせていただきますと、「数が足りねえよ。」これです。仮にサポートがルシオゼニヤッタだったとしたら、いわゆるカウンターultの数は2つ。それに対して相手が持っている攻撃ultはおそらく4つ~5つ。勘定があいませんね。流行りのアナルシオであればカウンターultは1つだけ。カウンターultが足りません。これじゃルシオのultゲージは火の車です。とてもじゃありませんが賄いきれません。破産です。

言葉のイメージとは怖いもので、名前を聞くとその響きのイメージで勘違いしてしまうというか、先入観が入ってしまって単純なことに気付けなかったりします。カウンターultという言葉もそうだと思います。なんとなく受け身な響きに聞こえてしまいそうな「カウンター」という言葉ですが、落ち着いて考えてみるとそもそもultを使ったヒーローが消えてしまいさえすれば大体のultはキャンセルされますよね。殺せばいいんですよ。少なくとも実質殺した状態にすればいいんですよね。例えば竜撃剣を使った敵ゲンジを逆にタクティカルバイザーで倒してしまうとか、高所フリーでタクティカルバイザーを使った敵ソルジャーに対してD.Vaがディフェンスマトリックスを展開しながら突っ込むとか、ナノブーストで強化されたヒーローをスリープダーツで眠らせるとか、ultだけじゃなく、アビリティでも様々な対処法があることが分かります。もちろん、中にはどうしようもないultもあります。グラビトンサージにバレッジを合わせられたら心頭滅却+ラインハルトの盾出し入れで防ぐ必要がありますし、パルスボムを合わせられたらサウンドバリアでカウンターしなければもれなく壊滅してしまいます。そこはしっかりとケアしてあげなければなりませんが、逆にいえば一撃必殺のそのコンボにのみ集中できるという意味でもありますよね。

サポートult以外で相手のultをカウンターすることができるともれなく様々な有利な状況が舞い込んできます。相手のultに対して攻撃ultでヒーロー自体を倒してカウンターした場合、言うまでもなく人数有利が発生します。単純に敵が一人減っているので5対6の状況になっていますよね。さらにカウンターに使ったultによって更なるキルを稼いで人数有利を大きくすることができるかもしれません。一方、D.Vaのディフェンスマトリックスなどによって無効化することに成功した場合、さっきの例よりも地味な利点ですが確実にult有利を獲得、もしくはult不利を緩和することができます。単純な話で、相手のultをultを使わずに対処したので一つult差ができる、もしくは埋まりますよね。場合によってはこれが勝敗を分かつult差になるかもしれません。もう一つ、サポートをultカウンターに意識させすぎなかったときの良い効果として、攻めが安定するというものがあります。サウンドバリアや心頭滅却の強さの一つに「攻めのもう一押しができる」というポイントがあります。もうちょっとで押し込めるけど体力がもちそうにない・・・、そんなときにドロップザビート!最後の力を振り絞って押し切るという攻め方、もしくは乱戦になる瞬間に使って有利な状況で強引に乱戦に入るという作戦も取りやすくなるでしょう。

ここで、一番最初の話に戻るのですが、JCGの実況を見ていて解説のぜるにゃんさんがルシオのサウンドバリアについて「攻めのサウンドバリアと守りのサウンドバリアがある」という話をされていました。たしかSunSister Arancione対RPG-KINGDOMの試合だったと思いますが、SSAは攻めのサウンドバリアを多用していて、KINGDOMは守りのサウンドバリアが多いというような話でした。結果は見事SSAの勝利となりました。思い返してみれば、もちろんそういった動きをさせなかったSSAの上手さはありますが、より多いカウンターの手札の数、より柔軟なultへの対応をすることができた点も勝利に繋がった要因だったのではないかなと思いました。

 

以上、今回は柔軟なultカウンターを考えてみましょうというお話でした。

ありがとうございました。

戦術基礎:カウンターピックとは

どうも、五十鈴エルフです。

寒いですね。指がかじかんでエイムに悪影響を与える季節です。そんなときにはゲーミングストーブ、こいつに限りますね。ええ、普通の安いストーブですわ。

さて、今回は戦術の基礎に立ち返って見直してみたいと思います。テーマは「カウンターピック」。ここからシーズン3レート追いこみの人も、シーズン4こそは、という人もこれを機に見直してみましょう。

 

<戦術基礎:カウンターピックとは>

オーバーウォッチには様々なヒーローがおり、それぞれが個性的な能力を持っています。もちろん、それぞれ得意な相手やシチュエーションがあったり、苦手があったりします。それをいかに組み合わせるかでチームが出来上がるわけですが、残念ながら(というよりもむしろ嬉しいことに?)少なくとも今のところは完全無欠の最強編成というものはありません(ド安定のテンプレ編成は見られますが)。ですので、実際の試合になっても対峙したチームの編成の時点で有利不利が発生している場合があります。時には一人のヒーローの存在によってチーム全体が崩壊してしまう場合もあります。そういったときに打開策として考えたいのがカウンターピックです。

そもそも、カウンターピックとはなんぞやということですが、「カウンター(Counter)」、つまり反撃・逆襲のためのヒーローチェンジという意味です。オーバーウォッチのような、役割分担が決まっているチーム戦のゲームでは試合が始まるとキャラや武装を変更できない場合が多く(レインボーシックスシージなど)、場合によっては試合開始時点で死にキャラと化していたり、相性で完全に負けていたりするするのですが、オーバーウォッチでは試合途中でのヒーロー変更が可能です。このシステムを使って、相手の編成、もしくはエースに対して相性の良いヒーローを出して不利な状況を打破しようという考え方がカウンターピックです。

さて、ではこのカウンターピックはどのようにして出されるかを見ていきましょう。

試合の流れが上手くいっているときはカウンターピックをする必要はありません。攻めあぐねたとき、行き詰ったときに出していきましょう。例えば乱戦になってソルジャーが高所からフリーで撃ち下ろして次々とキルを取っているような状況になったときです。このとき、ソルジャーは誰にも邪魔をされずストレスフリーの状態で、さながらbot撃ちでもするかのような絶好のコンディションで攻撃をすることができている状況です。これではどれだけ正面で頑張っても突破するのは難しいでしょう。この場合ではカウンターピックとしてD.Vaで高所のソルジャーに対して圧力をかけるという作戦は大いに有効だと思います。D.Vaがソルジャーの陣地に乗り込んでくることでソルジャーが撤退を余儀なくされる、もしくはD.Vaとの1対1で戦わなければならないという状況になり、乱戦中の不利な状況は解決できると考えられます。

「特に誰も悪い動きをしていないはずなのに圧倒される」という場合は、今回のように敵チームの誰かがフリーで、もしくは天敵がおらずスムーズに役割を遂行することができている可能性があります。今のように高所に対応できないときの高所ソルジャーや、ソルジャーやマクリーがいないときのファラ、リーパーやロードホッグがいないときのウィンストンなど様々な可能性があります。ここでも口酸っぱく主張しているチームの性質を分析する力が必要になりますね。自分のチームが何ができて何ができないか、それを見極める必要があります。

それでは、実際どのようなヒーローがどのような状況でカウンターピックとなりうるか、ですが・・・、正直こればっかりは無限にあるといっても過言ではないので書ききれません。各ヒーローがどのような特徴を持っているかを頭に入れるしかありません。以下の記事でヒーローの特徴をまとめているので助けになるかもしれません。

重要なことは、ヒーローの能力をそのまま頭に入れるのではなく、そのヒーローができること・・・、つまりヒーローの性質を分類してしっかりと掴むことです。例えば上の記事では一つの試みとして「対空」「対地」などといった、どこの敵に対応しやすいかという分類で分けてみたりしています。おそらくもっと考察を深めればもっと細分化できるのでしょうが、そこまでの力は自分にはないので、それは皆さんにお任せします。分類することで、チームの構成を見たときに「アタッカーが対地3と対空1か、もし対空が辛そうなら対空を出してやろう」や「対地に強く出れるヒーローが少ないからタンクが多かったらリーパーを入れて対地に強く出れるようにしよう」「フランカーからサポートを守るヒーローがいないからいざというときはマクリーの投入も検討しよう」といったカウンターピックの計画をあらかじめ立てておくというようなこともできます。

同じ編成で同じ反撃のされ方をされ続けて負けてしまうことが多いという方は、ぜひカウンターピックをマスターして一歩先のオーバーウォッチを楽しみましょう。

今回は以上です。ありがとうございました。