ルシオのイロハ
どうも、五十鈴エルフです。
今日はCS版ではニコニコ闘会議の大会予選、PC版ではJCG Winter Finalsと2つの大きな大会が並行して行われるというオーバーウォッチデーだったわけですが、いかがお過ごしだったでしょうか。自分はJCGの方を見ていて闘会議予選の配信などはチェックしていなかったのですが、JCGではSunSister ArancioneがGreen Leavesを下して勝者側優勝、闘会議では野良連合βチームが野良連合αチームを下して予選グループ優勝を飾るなど、各所大いに盛り上がっていました。個人的にはRampage KINGDOMの前線スイッチとアナの回復が素晴らしくてずっと唸っていました(笑)
さて、今回の記事は自分の専門ヒーローのルシオについての記事です。いつか書いてみてほしいという風に言われて、「こういうのはグラマスに乗ってからにしよう」と思ってやめてたんですが、ついに書くネタが底を尽きたので今回書いてみます。
<ルシオのイロハ>
ルシオはオーバーウォッチ開始の当初からナンバーワンド安定キャラとして君臨し、度重なるナーフにも負けず未だその地位をほぼ譲らず、メタリポートでは常に上位に座しているというMr.オーバーウォッチとすら呼べるかもしれない存在です。
ルシオの最低限の仕事は「そこにいれば良い」というもので、初心者がとりあえず何か役に立つために使うということもありますし、上級者になれば戦場を指揮するゲームメイカーにもなるという、始めやすくかつ奥の深いヒーローです。それだけにその魅力に取りつかれて、「ルシオ以外やんねーぞ!」となる人も多いのではないでしょうか。
さて、今回はそのルシオの使い方について自分なりに解剖していこうと思います。調子乗りの凸脳が300時間ほどルシオをやり込むとこうなるぞ、という姿です。
・ルシオの性能
まず、ルシオの性能についておさらいしましょう。ルシオの火力は威力16の弾を4連射するソニックアンプリファイアと威力25でノックバック効果のあるソニックウェーブの二つです。ちなみにソニックウェーブはクールダウンに4秒かかります。そしてサポートスキルとしてまずクロスフェードの回復と加速があります。回復は毎秒12.5、加速は走る速度が30%上昇します。そしてもう一つ、アンプ・イット・アップはそのクロスフェードの効果を3秒間増幅します。回復が毎秒4036(訂正です。すみません)に、加速は70%上昇にそれぞれアップします。クールダウンは12秒です。そしてultはサウンドバリア。範囲内の味方に秒間100ずつ減衰する耐久力600のシールドを与える効果があります。ultチャージの速度はヒーローの中でも遅い部類になります。
・ルシオの仕事 初級
初歩的なところから話をすれば、ルシオの基本的な仕事は味方の回復です。ゼニヤッタやアナ、マーシーの方が回復量は大きいのですが、ハラスなどで受ける細かいダメージまでケアするのは骨が折れるのでルシオの範囲回復が役に立ちます。常時範囲内全員にかかっている状態なので瞬間瞬間の回復量は大したことなくても試合通してとなるとかなりの数字になります。これが初歩的な話。ただし、「とりあえず回復しとこ~」というのはある意味ルシオ研修期間。第一歩に過ぎないので、注意してください。ルシオにおいて重要なのは「スピードブースト」の方です。
・ルシオの仕事 中級
オーバーウォッチの戦い方、という根本的なところの話になりますが、オーバーウォッチでは基本的にあるきっかけを合図に両チームがぶつかりあって乱戦を繰り広げるという形でそのターンの勝敗を決まります。このきっかけ→乱戦の合図として大きく貢献するのがルシオというヒーローです。そうです、スピードブーストです。きっかけを察知し、スピードブーストで味方を乱闘場に送り込むというのがルシオの最も重要な仕事になります。一番分かりやすいのが敵が何かあって一人デスしたとき。そういう時にスピードブーストをかけて一気に畳みかけさせることができるかどうかでルシオの価値が問われます。また、開始の合図だけでなく、乱戦に勝った後の残党狩りでもスピードブーストです。逃げる相手には相手より速いスピードで追わないと逃げられますからね。これが中級者。最低限ここまでできなければある程度以上のレベルでの戦いには付いていけません。仲間を死地に送り込み、自分の手は汚さず敵を抹殺させるのです。
・ルシオの仕事 上級
また、スピードブーストを研究するとまた違った使い方ができることにも気付きます。味方のフォローです。「回復たいてるんやから常にフォローしてるようなもんやないか」と思われるかもしれませんが、そうじゃないんです。まず覚えておいてほしいのは、ルシオのヒールは前線を回復させるのにクソ程度の重みしかないということです。言い方が汚いですが、要するに役に立たんということです。回復アンプをたいて3秒間で120108回復?前線が食らうダメージ量はそんなヤワなものではありません。とてもじゃないが足りない。ではどうするか、スピードブーストを使います。スピードブーストは一般的には攻め込むためのものですが、ピンチの味方を退かせることもできます。
たとえばザリアがミスをしてロードホッグのフックに釣られたとしましょう。ザリアは一撃では死なないのでバリアを使って逃げようとしますが、当然バリアの耐久力はそこまで高いものではありません。ましてや、敵の真っただ中に連れて行かれた状態では筋肉ダルマのメスゴリラも赤子同然、あっという間にバリアを割られてキルされてしまうでしょう。そういう時にとっさのスピードブーストをアンプでかけてやります。そうすると、ザリアが高速で前線を離脱できるのと同時に走ってきた味方ラインハルトが盾で射線を遮ることができるのです。
こうしてタンクの動きを追っているとまた別の用途も見えてきます。今のフォローに近い話ですが、前回記事に出てきたスイッチです。
逃がすという点では同じですが、前線の動きをしっかり見極め、前線と息を合わせなければできません。この動きができるのとできないのとでは本当に前線維持能力が桁違いです。
・ルシオで倒す
初めにおさらいしたとおり、ルシオの火力は低いです。弾速が遅く、偏差撃ちが必要になるため、しっかり当てていくのは難しいです。まあ、当てれるに越したことは無いので練習はするべきだとは思います。当たった分だけultゲージもたまりますしね。
ルシオで敵をキルする最もメジャーな方法は環境キルです。ノックバック効果のあるソニックウェーブを使って敵を奈落の底に突き落とすのです。これが上手いとチームへの貢献度がハネ上がります。なんといってもアタッカーが一人増えたようなものですからね。これはコツも何もないです。相手の入力方向と同じ方向はよく飛ぶという性質を使って位置取り、タイミングを図らなければなりません。環境キルを研究すればルシオ特有の強ポジションを取ることもできますし、研究する価値は存分にあります。ちなみに自分はあまり上手い方ではないです・・・。
・バッチリキメる
ルシオの難しさの一つにultの使いどころがあります。ルシオのultは一般的によくピックされるヒーローの中では正直あまり強い方ではありません。というのも、ジャンプ→発動のモーションのせいで発動に若干のタイムラグがあるのと、敵の弾を受けているとほんの数秒でultの効果が消えるからです。このサウンドバリアの使い方は主に3つあります。味方のフォロー、突撃の合図、ultカウンターです。
味方のフォローは最も分かりやすく、最も難しい用途です。なんといっても発動のタイムラグが厄介。要するに、味方がピンチになったからサウンドバリアで延命するということなのですが、サウンドバリアを使おうとしたのに発動前に守ろうとしてた味方が倒されてしまうというケースがよくあります。こればっかりは「これはやばい!」という感覚を研ぎ澄ますしかないです。少なくとも一つ言えるのは、クリティカル表示が見えてから考える時間は無いです。それまでにビジョンを持っておかなければなりません。
突撃の合図としての使い方はシンプルですが危険です。全員で突撃する際に初めにサウンドバリアを使って味方を運ぶというものです。こうすることで接敵までの被弾を抑えることができますし、ロードホッグのフックなどでの事故死も防げます。しかし、大きな落とし穴があります。シンプルなことですが普通はサウンドバリアは「後出しの方が強い」です。少しでもダメージをくらって使った方が回復する時間を稼ぐという使い方もできるので良いです。さらに、サウンドバリアを初めに使うと、相手にこちらがヤル気満々であることがすぐに分かるので簡単に返されます。この使い方は相手のカウンターの手段の状況をしっかり把握していなければ使えません。少なくとも相手はサウンドバリア使ったけど自分は持っているという状況下である必要はあります。
最後に、ultカウンターです。まず、基本的にultカウンターとしては使い勝手が悪いです。用途が限られるからです。例えば、デスブロッサムのカウンターは難しいです。確認してからでは遅いくらいの早さで倒されるからです。逆に、竜撃剣のカウンターには強いです。振る回数が限られているため、2回ほどブロックしてやるだけでもかなりの効果が出ます。主にサポートを殺しに来るようなultに有効です。他にも、通常攻撃から仲間を守るのは得意なので、アースシャターで転んだ味方に対して使ったりも有効です。そしてもう一つ、サウンドバリアでしかできないことがあります。一撃系ultの回避です。パルスボム、自爆、デッドアイといったultですね。これは心頭滅却やスリープダーツ(デッドアイはできますが)ではできません。ただし、非常にシビアなタイミングが必要になります。パルスボムは付いたら即発動、自爆はメックの光が膨張していくのをしっかり見て膨張しきる手前で、デッドアイは「俺は速い・・・」の「俺はは」のタイミング、などそれぞれ止めるタイミングがあります。パルスボムなら必殺のサージパルスを無効化、自爆は中心部が威力1000で減衰していくので、600のシールドがジャストタイミングで入ればそこそこ距離が近くても生き延びたりします(レイコウタワー・ガーデンの広場の筒状のオブジェクト~ポイントの入口あたりで丁度くらい)。デッドアイはこのタイミングでおそらく200族をターゲットにしたときのジャストタイミングです。早ければ発砲を待たれてしまい、遅ければシールドが間に合いません。「今負けたら絶対にあかん!」という土壇場でこういった一撃必殺のultを無効化できると「ナイスーーー!!!」って言われるので「もっと褒めて!」と言いましょう。あまり褒められないヒーローなので。
今回はルシオについてざっと書いてみました。ルシオ専とはいっても高々レート3700ちょいなので、アテになるかは分かりませんが何かの足しにでもなれば幸いです。
ありがとうございました。
戦術基礎と発展:三十六計逃げるに如かず
どうも、五十鈴エルフです。
不規則な生活のせいでなかなか決まった時間に更新といかないし、そもそも書くネタがなかなかぽんぽんと出てこないもので、読んでくださっている方には申し訳ない限りです。
今回は最近の、ちょっと斜に構えた、一筋縄じゃいかないぜみたいなシステムのFPSでよく叫ばれる「殺すよりも生きろ」ということについて考えていこうと思います。
<戦術基礎と発展:三十六計逃げるに如かず>
オーバーウォッチはいわゆる普通のFPSとは趣が異なっているというのは100人プレイヤーがいれば95人くらいは自覚していることだろうと思います。というのも、キルした数がスコアになって勝敗を左右するということではないので、極論ですが、どれだけ一人で頑張ってキルしてもキャプチャーポイントが取れなかったら負けますし、ペイロードが動いてなかったら負けます。それだけ自分の動きよりも全体の動きが重要である設計になっているということは皆さんご存じだと思います。
ただし、当たり前ですが知っているとできるは別なんですよね。この記事ではまず「どうすれば全体の動きを強くできるの?」ということに焦点を当てたいと思います。そしてそこから発展させ、少しレベルアップした動きを考えていきます。
さて、個人よりも重要な全体の動きを強くする方法、というか強い状況の条件がいくつかあります。チーム内の意志疎通の可否や司令塔の存在は大きいです。ただ、もっともっと、更に根本的な要素があります。頭数です。味方の回線落ちなどで5対6を強いられた経験は皆さんお持ちかと思いますが、当たり前ですがめちゃくちゃキツイです。キツイと言うかほぼ勝てません。オーバーウォッチってゲームは人数が多い方が勝てるんです。つまりキルを取ることと同時に、絶対に死なないということも非常に重要になります。
「・・・いや、当たり前やん」って思われると思うんですが、実際蓋を開けると・・・、カバーの効かない無謀なアタックで命を落とす人、一人で敵陣に突っ込んでデスする人などなどが多く見られます。厳しいことを言いますが、一人で突っ込んでキルを取れなければ回線落ちの方がマシです。相手のultゲージを稼がれてしまいますからね。
上で取り上げたような動きがいわゆる「自分の動き」です。自分のキルを目指してひたすら突進もしくは裏取りをしようとするスタイルです。ゲンジトレーサーソンブラのようなフランカーによくありがちなことですね。このような動きをしがちな人はジャンプアップのチャンスかもしれません。古代中国から言葉を借りれば「三十六計逃げるに如かず」、・・・つまり不利な時は逃げようね、という古代の偉い人の大変有り難いお言葉です。オーバーウォッチに言い換えれば「ひたすら忍び耐える」ということになると思います。逃げるもよし、隠れるもよし、とにかく生きて生きて生きて次のチャンスを待ちます。実はこの、生きて次のチャンスを待つという行動、ダメージも与えてないし無駄な時間に思うかもしれませんが、相手にとってはとんでもないプレッシャーだったりします。例えば自分なんかはヒーラーなんで特によく分かるんですが、たとえ攻撃してこなくても近くにゲンジがいる、というようなプレッシャーはすごいです。トレーサーが自陣側の裏に潜んでるとあればゼニヤッタから離れることはできません。もしこのフランカーの対処にD.vaなんかが向かわされたとしたら、敵前線からD.vaが消えることになります。これはキルはしないまでも実質の1対1交換といえるのではないでしょうか。このように、無理なときに無茶して死ぬくらいならひたすら生きて次の全体のアタックに繋げるほうが全体の動きとしては強いです。たとえそのアタックでゲンジが相手の注意を逸らすことに終始してキルが伸び悩んだとしても自分はそのゲンジを大いに賞賛したいです。素晴らしい耐久スキルだと思います。
さて、ここまでとにかく生きることが大事だぞ!ということを口酸っぱく主張してきましたが、それに関連して前線のやりくりに関しても少し考えてみたいと思います。今回考えたいのはスイッチという、ある種のテクニック、もしくはコツです。スイッチとは「交替する」という意味で、ここでは消耗した味方を下げて余力のある他のヒーローが前に出て前線を維持させることを指します。いざ実行しようとするとなかなか練習が必要になります。
スイッチは主に一時後退する際に使います。たとえば、最前線のラインハルトが何らかの攻撃で削られたとき、ザリアが前に飛び出してバリアを張り、敵の攻撃を吸い取り、ラインハルトを無事撤退させます。このときのルシオは大胆にも激ローのラインハルトを目の前にスピードブーストをたいています。これでいいのです。消耗した味方を下げて余力がある他の味方を前に出す、というのがこのテクニックなので、速やかに後退させるためにスピードブーストです。このテクニックを上手く使えばなんとラインハルト無しでも前線を形成できます。かなり厳しいですけどね。
ちなみに、正面にスイッチさせるヒーローは色々使えます。リーパーなら死にそうになったら自身も退却することができますし、ルシオ自身がスピードブーストしながら飛び出せばノックバックで彼我の距離を少し開くことができます。エルフのルシオがラインハルトに向かって「俺前でるよ」と言うのは冗談じゃなくて、俺がちょっとだけ弾よけになるから休んでろということです。要所要所でこれができるとできないとではかなりの差があります。前線で盾と同時に意地までも張ってしまうのではなくて、抑えきれなくなったら「スイッチして!」と助けを求めたり、逆にそれを見てる方は「スイッチするよ!」というように声をかけてあげると良いと思います。
以上、今回は「キルより生きる」という話でした。座布団一枚!
ロールの特徴、ヒーローの特徴
どうも、五十鈴エルフです。
Mr.オーバーウォッチ、ほとんどのメタリポートにおいてトップを走るヒーローです。範囲回復と速度バフを切り替えて付与できます。アンプイットアップを使えば回復量もしくは速度が上昇します。ルシオの基本はこのスピードアンプを使って味方を乱戦に持っていくことにあります。またノックバック技も持っているのでマップによっては環境キルも狙えます。ultはサウンドバリア。最大600から減衰するシールドを付与します。タイミングを合わせれば自爆を止めれたり、デッドアイを止めたりできます。ポイントに入る際に使ったり、味方のピンチに使ったり様々な使い方ができます。
勝つために負けるという選択肢
どうも、五十鈴エルフです。
最近、やっとまじめにエイム練習を始めてようやく照準を見失うことがなくなってきて成長を感じています。ルシオに甘えるのは良くないですね。
今回の記事は意志疎通ができる、チームVCもしくはパーティである場合に使える戦略です。自分もまだまだですが、残り時間、相手のult状況を上手く把握、コントロールできれば最大限に活かせる戦略だと思うので、ぜひ研究してみてください。
<勝つために負けるという選択肢>
今回紹介するのはアサルトマップ、特にBポイントでの作戦の一つです。
アサルトBは相手のリスポーンが近く、Aでできたようなリスポーン時間を使った波状攻撃が通用せず、ultを一気に投入しての殲滅で突破という形がセオリーです。しかし、相手もカウンターのために全力で応戦してくるので一筋縄ではいきません。相手もultカウンターには敏感になっているので、しっかり返されることが多いと思います。
そこで、ult合戦で勝つという手を一度捨ててみましょう。2回も3回もやって無理なら何回やっても一緒!同じことを繰り返して相手のミスを待つのは非効率的なので、思い切って別の作戦を使った方があっさりいくことがあります。
この作戦で必要なものは、味方と相手のultが拮抗している状況、少なくとももう1回はリスポーンできる時間、意志疎通の手段です。まずポイントに入る前にポイントで使うultを決めておきます。このとき、注意してほしいことは、とっておきは残すという点です(D.vaの自爆を残すという意味ではありません)。サウンドバリアやホールホッグなどどちらかというとult自体の火力・脅威度は低めのものを使うといいと思います。
もう一つ大事な注意があり、これがこの作戦の根幹を成しています。使うultを決めると同時に「他のultは使わない」ことを約束するということです。例えば、サウンドバリアとホールホッグだけを使うと決めたらポイントに入ったときにグラビトンサージが飛んできたとしても心頭滅却はしませんし、ナノブーストハルトに対してアースシャターもしませんし、むしろもし相手が持ってそうなら盾外して気持ちよく撃たせてあげたらいいと思います。
このような展開に持っていくことがこの作戦の肝です。
サウンドバリアをかけてホールホッグにスピードブースト→相手をそれに合わせてサウンドバリア→アースシャター→ナノタクティカルバイザー→攻撃側全滅・・・
サウンドバリアを使った場合の相手のカウンターの手として合理的かなと思う手を考えてみましたが、仮にこれだけ使いこんでくれた場合、相手のultは残り2つ、メタ編成なら残りは自爆とホールホッグでしょうか。一方、味方のultは4つ。しかもラインハルト勝負の特大のアドバンテージ、アースシャター差まで作り出せています。次の当たりはこのult差を存分に使って相手を圧倒できるでしょう。
さて、ここまで空想の世界でコマを動かしてるだけなので、「ほんまにそんな上手こといくんか?」と思われるかもしれません。ここで思い出してほしいのがこの作戦はあくまで殴り合いでらちが明かないときに使う・・・つまり殴り合いのult合戦の後に使う作戦だということです。相手からしたらそれまでのult合戦の経験から(意識していなくても)お互いにultをぶつけ合う戦闘を想定しており、ultでultを潰すという戦いに持っていこうとします。おそらく、「しまった・・・」と思うのは全滅後、防衛側のスカスカのult状況を見て次の防衛のプランを立てるべく「相手ult何持ってるっけ?」と思い返した時でしょう。
この作戦の大事なことは最低限のプレッシャー(ultに限りません)で最大限相手のultを引き出すということと、作戦決行のタイミングです。これを間違えてしまうと逆効果、むしろ相手のultゲージをためさせてしまうことにも繋がりかねないので、相手もばっちりultを持っていて突破は難しいだろうなという状況を狙っていきましょう。
今回は戦闘スキルから外れて、作戦について紹介してみました。オーバーウォッチではポジショニングやultコンボなど局地戦で敵を倒すことに直接関わる戦闘スキルやその場その場の判断についての研究は盛んに行われている一方で、頭脳戦というにはおこがましいですが、相手を罠にハメて有利な状況をもぎ取るような戦略についてあまり研究されていないような印象を受けていたのでこのような記事を書いてみました。
こんなことを言っておきながら他に色々なレパートリーを持っているわけでもないので自分自身も研究不足を感じています。もしよかったら色々なアイデアを教えていただければと思います。
以上です、ありがとうございました。
試合の効率化
どうも、五十鈴エルフです。
ちょっと予定が色々あってなかなか更新できませんでした・・・。
今回の記事は我々ダイヤモンド後半~マスター前半あたりのプレイヤーとマスター後半~グラマスのプレイヤーの戦い方で差を感じることについての記事です。ただ、基本的なので色んな人に意識してほしいです。よかったらこの記事をきっかけに立ち回りを色々考えてみてください。
<試合の効率化>
オーバーウォッチの主にライバルマッチでは我々は常に時間と戦っています。コントロールマップであれば時間経過は勝敗に直結しますし、アサルト・ハイブリッドマップでの残り時間1秒と0秒の差はたかが1秒の違いでも全く違うものです。
今回は時間の使い方に関連して、徹底的に無駄を省いてより効率的に試合を運ぶということについて考えてみましょう。ここでは「攻撃の効率化」「防衛の効率化」について考えます。
・攻撃の効率化
攻撃側は相手よりも早く拠点を奪取する、もしくは目標をゴールさせることがアドバンテージになります。では、攻撃側ではどのような無駄を削減することができるのでしょうか。
まず第一の無駄は「拠点に関与しない時間」です。
例えば、アサルトマップでは大体キャプチャーポイントに入る前に門があります。ここでどっしりと構えたままストップ・・・3分経過・・・、といったような絶望的に無駄な時間の使い方をしてしまっている例は主にヴォルスカヤインダストリーやキングスロウなどで皆さん経験済みかと思います。他にも、いわゆる有利ポジションの取り合いをしかけたものの膠着状態のまま試合終了といった試合も見かけます。テンプルオブアヌビスAやハナムラBでよくありがちですね。
こうした時間の使い方はほぼ無価値です。相手のultは温存され、時間経過でゆるゆると味方ultがたまり、残り1分で突撃を仕掛けるもultで返されて試合終了というパターンで負けます。では、どうすれば良いのか。根性見せろ!の一言です。相手を一人落として人数有利作ったら突撃?高所取って有利な位置から圧力をかける?関係ねえ行っちまえ真正面!!!というのが節約法でしょうか。アホみたいだと思うかもしれませんが、理由はあります。相手が高所取ってようがポイントに入られたら降りてこないといけないのです。乱戦になって勝てない相手ならどうせお見合いで削り合っても勝てません。それなら無駄にする予定だった3分を使って何回もアタック仕掛けてultでワンチャンを拾う方が合理的だと考えます。
もう1つの無駄は拠点に関与しない時間と似たようなものですが、「戦わない時間」です。要するに、リスポーン時間及びリスポーン待ちの時間です。基本的なことですが、この差が我々とグラマスの戦い方の差だなと常日頃感じています。
乱戦で味方が落とされて人数差を作られたとき、例え最後の一人となっても戦い抜くぞ!という勇ましい気概をお持ちの方。非常に結構ですが、もしかして門でリスポーンした味方が次のアタックを待ってはいませんか?
デスすると攻め側だとリスポーン時間が数秒(8秒くらいだったかな?)+前線への合流に数秒、合わせて十数秒ほどのタイムロスになります。同じようなタイムロスが3回続いたら40秒ほどのタイムロスになります。40秒あればオーバータイムも使いながらラストアタックをすることができます。この差は本当に大きいです。このアタックは負けると察知したらただちに撤退するのが吉です。
きちんと撤退することができれば相手の隙をつくことができることもあります。例えば、A地点奪取の乱戦で味方のラインハルト、ソルジャーを犠牲に相手のラインハルトを倒したとします。この時、残りの4人が生還することができればなんと6対5で次の乱戦を始めることができます。少なくとも乱戦開始の瞬間は人数差ができています。当然のこととしてご存じかとは思いますが、ほとんどの場合A地点争奪のリスポーン地点は攻撃側が近いためこのようなことが起こります。
「行ける!」を察知する力よ同時に「これはあかんわ」を素早く、的確に察知する力も勝つためには必要になります。
防衛の効率化
防衛戦に勝つということはどういうことでしょうか。キルすることでしょうか。いえ、違います。極論ですがキルしなくても防衛は勝てます。例えば、相手が完全に戦意喪失してリスポーン地点から出てこずタイムアップしたら勝ちです。「は?」と思うかもしれませんが、とにかく時間切れにさせることが防衛戦の目的です。キルは相手をどかせる手段に過ぎません。
自分でもアホなことを言ってるとは思うのですが、時間切れにさせる、つまり時間を使わせる戦い方をするという考え方は重要です。さっき攻撃側で無駄だと書いた時間の使い方を相手にさせるのです。例えば、乱戦で相手が残り一人になったときにどうするか。あっさり倒してしまうのもいいのですが、よりよい方法はたっぷりじっくり地獄を見せてやることです。時間をかけて、できれば相手のリスポーンが終わった後に倒せればベストですが、そこまで行かずとも、できるだけギリギリまで生かしておけば相手のタイムロスに繋がります。
また、時間を使わせるという点で考えるとultの使い方も自ずと決まってきます。例えば、アースシャター+自爆のコンボは一撃必殺の必殺技として名高いコンボですが、使った際の戦闘時間で考えると十数秒に満たない早さで全滅させてしまうことになります。マルチキルにチームは沸くかもしれませんが、たとえばこのアタックが残り45秒のタイミングだったとしたら、自分であれば相当焦ります。場合によっては負けすらも頭によぎります。先ほども言ったように十数秒で攻撃側が復帰してきます。つまり相手に最後の攻撃のチャンスが与えられてしまうということになります。その上、味方はultを2つ使い、相手はultを使う間もなく全滅してしまっています。使う間もないということは逆に考えれば温存されているということなので、最後の最後で相手にult有利を明け渡してしまった形になりかねません。こうなるくらいなら一撃必殺のこのコンボは温存、その他のultで最悪壊滅まではできなくても、痛手を与えておいて最後の最後にとっておきのコンボでとどめを刺す形にする方が合理的だろうと思います。
攻撃側は制限時間内にいかに攻撃を多く仕掛けてできるだけ多くのチャンスを作り出せるか、防衛側はいかに相手に時間を使わせるか、時間を意識したultプランの立て方についても考えてみました。
ありがとうございました。
新環境に向けて:編成の組み方
どうも、五十鈴エルフです。
今回は「どうせなら低レート帯でも実になること書いてみてよ」という声があり、システムの根本であるチーム編成についてまとめてみようと思いました。さらにちょうど昨日、多分自分がせっせとこれから旧環境となる環境の高所論をまとめているその最中に、テストサーバーにアップデートが来たそうで、これから新しい編成を検討する方も多いと思うのでこの機会に編成の組み方、思考の方向性を考えてみました。
<新環境に向けて:編成の組み方>
ヒーラーの特性に合った戦い方をしましょうみたいな感じの記事を書いたときにもざーっと紹介しましたが、オーバーウォッチはまだ新しいゲームですが実に多くのいわゆるテンプレ編成が生まれてきました。
「~が・・・って編成使っててめっちゃ強かったらしい!」
というような情報がTwitterやその他様々なところから拡散されて我々アマチュアの中にも環境が形成されていくわけですが、そんな情報をキャッチしてはトレース・・・キャッチしてはトレース・・・を繰り返してはいませんか?そんな方にはぜひ一度編成の組み方を根本から見直してほしいです。色んなお得効果が得られます。
さて、いざ編成を考えるぞ!と言っても無から突然ニョキッと生まれてくるものではありません。考えるための材料が必要になります。様々な材料がありますが、ここではマップと戦術に絞って考えます。
まず、マップについて。マップそれぞれに特徴があって、それに合わせた編成を作る必要があります。例えばウォッチポイント・ジブラルタルは全体的に防衛側の高所からの撃ち下ろしが強力で高所取りを争える機動力のあるヒーローや射程の長いヒーローが強力です。一方ドラドでは中間チェックポイントを除き激戦区において攻撃側に高所有利を取る権利が与えられやすいマップです。このように様々な特徴があるのでマップの理解がまず重要です。例えば相手の高所有利を崩そうとしたとき、リーパーは多くの場合候補外になるでしょう。一方で、アイヒェンヴァルデAのように一気に突撃して乱戦になる上に相手の高所有利要素の少ないマップではリーパーの近距離での暴力的な火力は活きるかもしれません。「とりあえずこれにしとけばええやろ」という編成は無いということは分かっていただけたでしょうか。
次に、戦術についてです。大雑把な括りとして3つの枠組みがあります。
・バランス編成
・重量編成
・軽量編成
呼び名はPS3の某ハイスピードメカアクションVにおいての呼び方を使いました。なんのこっちゃさっぱりだと思うので、それぞれの中心になっているコンセプトを紹介します。
・何がきても卒なく対処、それぞれの苦手をカバーし合う
・高い体力と圧倒的な火力で圧殺
・相手のペースを崩して好き放題暴れ回る
といったところです。バランス編成はその名の通りどんなシチュエーションでもマイナーチェンジでなんとかなるというような編成です。例えるならラインハルト・ザリア・リーパー・ソルジャー・ルシオ・ゼニヤッタみたいな感じでしょうか。重量編成は体力・火力に重点を置きます。高ヘルス・高火力・高回復力というようなハイエンド型の編成で相手が何をしようがデコピンで突っぱねて押し潰していきます。例えなくても分かりますね、いわゆる3タンク編成の戦い方です。軽量編成は脆さと引き換えに機動力とピンポイントでの高火力を持ち合わせている編成です。当たらなければどうということはない!各人に超高水準のスキルが要求されますが、それさえあれば強さは先日のJCG Master予選で「Flourish」が証明しています。言うまでもないですがウィンストン・ザリア・トレーサー・ゲンジ・ルシオ・ゼニヤッタみたいな編成ですね。
自分たちはそのマップで何をどうして勝ちたいか、しっかりとコンセプトを決めてチーム全体がそれにあった戦い方をしなければなりません。仮にここで軽量編成にしようと決めたとします。次に考えるのはどこまで特化するかです。重量編成・軽量編成は何かに特化した戦い方をする編成です。こういった編成は最終目標は甘え無し、ヒーロー自体が苦手でもスキルで倒せ!が理想です。ただ、現実はそう上手くはいかないので、どこまでバランスに寄せるか、という点を考える必要があります。ザリアを入れてワンミスをチャラにするか、D.vaを入れて突撃の圧力を上げるか、ファラを入れてもうめちゃくちゃにしてやるか、色んな選択肢があります。ultやアビリティのシナジーなどやりたいこととスキルを天秤にかけて様々な選択肢を検討しましょう。
そして最後に、環境に刺さるの?を考えましょう。ヒーローを色々検討しているときにこれを考えてしまうと先入観が先行して選択肢を狭めてしまいます。はっきり言ってヒーロー自身が弱くなくて、旨みを出しきれる使い手がいればイケます。相対的にではなく、絶対値として「こいつダメだわ」という状態じゃなければ大丈夫です。編成を組むときにここまで手順を踏んで考えて考えて、きちんとそいつ含めて一本筋を通しているならウィドウメイカーでもトールビョーンでもソンブラでもしっかり機能するはずです。いいですか、旨みを出し切れる使い手が使えばのところは大事です。自信を持つことは大事ですが同時に謙虚に生きましょう。
さて、ここでダイヤモンドTier以下くらいの人からよく聞くことなんですが、「ディフェンスはジャンクラット安定でしょ。」という考え方。気持ちは分からなくもないですが、それって筋通ってます?というところに疑問を感じます。先に言っておきますが、ジャンクラット批判ではありません。ジャンクラット好きの皆さん槍玉にあげてごめんなさい。例えばジャンクラットは相手が門を越える瞬間から乱戦までのお見合いの時間帯は相手にとって非常に大きなプレッシャーになります。その点において優秀なのですが、残念なことに乱戦になるとフォーカスを合わせづらい(上手い人はできるらしいですが)、ultがたまってもその場ですぐにultを使いづらいといった弱点が露呈してきます。さて、お見合い待たず一気に突撃してきて乱戦になったときのプラン考えてますか?これを考えてるかどうかまでが筋を通してるか否かの違いです。
ここまで書いたことは一見、パーティでのみ考えることができることだと思われるかもしれませんが、このようにいろんな要素を分析・総合して理にかなったピックをすることは野良でも活きます。最初のピックでトレーサーとラインハルトがピックされたとして、サポート狩りとしてトレーサーを差したバランス編成に寄せるか、荒らしをマイルドにしてアースシャターを対策した軽量編成に寄せるかといったようなある程度理にかなったピックと、それに応じた立ち回りをすることができるでしょう。また、自分のチームの編成の苦手としていることや、マップとのミスマッチ、逆に相手の編成の穴を見つけ出す感覚が養われるはずです。
ということで、今回はマップの特徴、その編成でどう戦いたいかを考えることで編成に一貫性を持たせるという話でした。
今回の記事はとにかく“考える”ということに終始させました。それだけオーバーウォッチにおいて戦術研究は非常に重要なものです。ひたすら研究しましょう。そしてゆくゆくは研究通話を作りましょう(笑)
防衛ポジショニング研究:“高所取り”
どうも、五十鈴エルフです。
ライバルマッチをしているときにランカーのラインハルトとザリアがお互いのultでしっかりお互いのultをためる動きをしていて、これぞまさにult連鎖!というような連携を見ました。もしかしたら上位ではもはや感覚的に常識として捉えられているのかもしれませんね。自分たちのクランもそこまで登りつめたいところです。
さて、今回はTwitterを眺めてるときに目に入った「高所を取る意味」という言葉が気になって色々と考えてみました。
<防衛ポジショニング研究:“高所取り”>
今更何を声を大にして言う必要があると思われていることでしょう。それはその通りで、オーバーウォッチに限らずあらゆる対戦ゲームで再三再四にわたる考察がされてきたことだろうと思います。高所有利は言うまでもなく、特に中距離に強いヒーローの需要が高まっている現環境でそれは疑う余地はありません。
ただ、「高所を取ってやったぞ!」と意気込んだものの「・・・で、どうする?」となってしまってオロオロしてるうちにゲージが3分の2過ぎてて・・・、というようなことを経験された方も多いんじゃないでしょうか。実は自分もその一人で、「高所有利は神話でしょ。高所取って勝てるなら乱戦でも勝てるって乱戦乱戦」と思考を停止させていました。ということで、高所を取る意味と有効活用の解剖に繋がるかと思い動画研究とマップ探索をしてみました。残念ながらマップ研究は大会でピックされやすいマップの関係上、ハリウッドA・キングスロウA・ヌンバーニAしかできませんでした。キングスロウA・アイヒェンヴァルデA・ハナムラA・テンプルオブアヌビスBについては高所もくそもないので省きます。ここではハリウッドA・ヌンバーニAについて自分の考察を紹介します。ちなみに、マップ内の各場所の呼び方は自分がいつも呼んでる呼び方でさせてください・・・。
・ハリウッドA
ここでの高所といえば門正面のテラスとエリア奥のカフェですね。リフトの上は・・・おいておきましょう。
CS版の、自分がよくプレイするマスター~ダイヤ帯ではよく開幕テラスに陣取って盾割り合戦をしているのですが、自分が見た動画では国内外問わずテラスに陣取るチームはありませんでした。カフェに陣取るのは「卍超究武神覇斬卍」のアナ・ソルジャーあたりが2階、他がエリア内という陣形のみでした。では、他の大多数のチームはどのように陣取っていたかというとエリア前広場の入り口でした。では、なぜテラスを取らないのでしょうか。自分なりに考察してみました。
テラス上を取ることで門~T字路までかなりのプレッシャーをかけることができます。が、実はこれ、壁際に射角の影が結構あるんですよね。上から撃つときにラインハルトの盾からはみ出しては元も子もないので当然盾の裏から撃つわけですが、そうなると感覚的には道幅の半分くらいは影になっています。
さらにもう一点。こちらはどこで戦いたいかということに関係しますが、ハリウッドAで乱戦するとすればエリア内~中間チェックの門あたりの広場だと思うんですが、上を陣取ってしまう事によって攻撃側の右ルート、セキュリティルームからの侵入ルートを明け渡してしまう形になります。ということでエリア奥に陣取るカフェ守りも無しという事になります。
相手をより的確に戦いたくないポジションでくすぶらせておくかを追求したのが、この防衛ポジションなのではないでしょうか。
・ヌンバーニA
高所取りの話で一番最初に頭に浮かぶのはヌンバーニAではないでしょうか。エリアを高所に囲まれた地形になっているので、高所問題と向き合わざるをえません。
ここでは全てのチームが何らかの形で高所を取っていました。防衛側から見て右の高所を右上、左の高所を左上と呼びます。
大体のチームは右上と左上の両方に分散させて配置していました。よくあるのがラインハルト、ロードホッグあたりを右上に置いて牽制し、左上にはソルジャー、D.vaといった中距離以遠に強かったり機動力があるヒーローを配置してクロスファイアの形に持っていく形がありがちな形でした。タンクが死ぬ気で耐久してる間に対岸のソルジャーが火力を出す形ですね。
攻め側も色んなルートを取りますが、予め対岸側の人がどのルートで来るかナビゲーションをします。さて、ここで次の問題です。ヌンバーニには広場に直通で入れる右下のルートがあります。エリアの中に入られるととゲージが進んでいってしまうので、エリアに入っていく必要があります。盾を割ってから入ろうか?そうしようとすると時間の問題が発生します。実は盾は大体3秒~4秒ほどで割れるのだそうです。詳しい方は知っているかもしれませんが、実はヌンバーニのゲージの進みはかなり早く、全員で入っていれば約4秒で3分の1を取れるそうです。・・・ギリギリやんけ。そうです、全員で入られるとあまり時間に余裕がないのです。となればできるだけ早く突っ込みたい・・・
できるだけ高所のアドバンテージを残しながら飛び込もうとしたらどうなるか、動画研究でなんとなく見えました。降りる位置はエリア内ではなく道路の方、エリアから見て真正面ですね。上から見るとエリアの左半分に防衛側、右半分に攻撃側が陣取ってる形です。こうすると防衛側が予め取っていた高所有利が最大限に生かされます。そうです、左上にいるソルジャーの部隊です。
実は、攻撃側が陣取っているエリア右半分はド開所の右上&戦いづらいド閉所の右下&ワンチャン環境キルが怖くて近づきづらい階段の三重苦エリアなんです。それに比べて防衛側はロードホッグのチェーンはペイロードよりも手前でないと届かず、D.vaが抑えに行きたくても敵を飛び越えて行く必要があり困難、ソルジャーで削っても護衛のD.vaがディフェンスマトリックスで吸い取ってるうちにバイオティックフィールドで回復。というように、かなり防衛側有利な位置取りになることが分かります。もしAETRIA側、つまりエリアに直接飛び込む形にするとソルジャー部隊は隙だらけ、最悪フックの餌食になってあっさりオダブツということになりかねません。
このように、高所をどう生かすかはソルジャーやアナ、ゼニヤッタといったよく高所に置かれるヒーロー単独の問題ではなくチーム全体の問題としてしっかり認識する必要があります。
今回は2つのマップで高所取りの様々な側面を見てきました。高所を取るべきかどうかは、
・どこで戦いたいか
・どう戦いたいか
の要素が関わっていることが見えてきました。高所を意識することは重要なことですがそれと併せて、なんのためにそこを陣取るのか、また陣取った後どのように戦いを動かすのか、どう有利を活かすのか、そういったビジョンをチーム全体で共有する、もしくは野良であってもゲームメイカーとなるタンクやサポートが意識的に先導する必要があるのではないかと思います。
本当はヴォルスカヤ・インダストリーやハナムラBの考察もしたかったのですが、これはまた別の機会にさせていただきたいと思います。
長文失礼しました。ありがとうございました。